「ゲーマー」の版間の差分

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'''ゲーマー'''(gamer)とは、[[ゲーム]]を趣味とする愛好家たちの呼称。
 
単に「ゲーマー」といえば、[[日本]]では主に[[コンピュータゲーム]]の愛好家を指しているが、本来は[[:en:Game|ゲーム(英)]]と名の付く[[ボードゲーム]]・[[カードゲーム]]・[[テーブルトークRPG]]などの愛好家、更には[[サバイバルゲーム]]や[[釣り|スポーツ・フィッシング]]・趣味での[[狩猟]]の愛好者なども含めた呼称である。本項では主にコンピュータゲームに関するゲーマーについて述べる。それ以外のゲーマーに関しては、各々の項における愛好者層などを参照されたい記す
 
古くコンピュータゲームが高価で多大な出費を強いられていた時代には、これで遊ぶ者は様々な系統の[[マニア]]の1ジャンルとして見られることが多く、「ゲーマー」という呼称もこのマニアの延長で用いられていた。しかし、最近ではコンピュータゲームが一般に浸透したため、コンピューターゲームで遊ぶこと自体は一般的な[[趣味]]として認識される傾向がある。趣味としてゲームをしているだけでマニア扱いされたり、ゲーマーと呼ばれることは少なくなってきているように思われる。
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==歴史==
なおコンピュータゲームの市場や業界の動向に関しては、別途'''[[コンピュータゲームの歴史]]'''を参照されたいに記す
 
;1970年代
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;1980年代
:米国では[[1982年]]に[[アタリショック]]が発生するなど、米ゲーム市場にとっては辛い時期の始まった頃にも重なるが、日本では[[1983年]]に[[ファミリーコンピュータ]]が発売され流行、[[1980年代]]を通して大きなブームを引き起こし、市場が一挙に拡大した。同時期にはその拡大市場の追い風にも乗り、ゲーム産業が発展する。
:この頃のゲーマーは、単にゲーム好きの青少年による自称だったり、[[高橋名人]]を初めとする[[ゲームソフト]]メーカーの社員だったり、あるいは契約社員などの形でゲームメーカーで[[バグ|デバッグ]]を行う者や、出版社が発行する[[攻略本]]などのゲームライター、あるいはゲーム好きの[[タレント]]や、[[毛利名人]]を初めとするタレント化したゲーム愛好者など、様々な系統が見られる。'''[[ファミコン名人]]'''の項を参照されたし。
;1990年代
:[[1990年代]]中~末頃の[[対戦格闘ゲーム]]全盛時に、格闘ゲームばかり遊ぶプレイヤー層が出現した。対戦格闘ゲームが人間対人間の競技的な性格を持つことから、ローカルチャンピオンから著名な格闘ゲーム・ゲーマーまでおり、有名になったプレイヤーをタレント的にゲームの宣伝に使うメーカーも現れた。また、格闘ゲームはキャラクター性において他のゲームに比べ突出しており、キャラクターに強く思い入れるファンという新たな層も形成された。この一部には[[コスプレイヤー|コスプレ]]ゲーマーのような他のサブカルチャーと融合した者も見られ、多様なゲーマー文化を形作っていた。
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::ゲームプレイ時、合理主義的な価値観を顕在意識的に重視する傾向があり<ref>[http://www.okakiyoshi-ken.jp/oka-japanese11.html 数学者 岡潔思想研究会 第一の心が顕在識と潜在識 第二の心が悟り識]</ref>、一部の層どうしでは強い共感を示す一方、それ以外の層には敷居が高い場合があるようである。この点において知情意から着目してもライト・ミドル・ヘビーいずれにも分類し難くなっている。
::積極的に[[電子掲示板]]や[[ウェブサイト]]などで情報発信および情報収集し、ゲームメーカーにも積極的に意見を述べるタイプを指すことが多い。ただし特定のゲームに対する思い入れや意見も多く持ち、ともすれば[[おたく|オタク]]的だなどと批判を被りやすい傾向があるのも否めない。同様に、自分たち以外は楽しめないような複雑であったりマニアックな作品を好むことも多く、前述の通り自身の分野以外のゲームやライト・ミドルゲーマーに対して否定的な場合も少なくないとされる。
::実際にも、ゲームを経済的消費活動と捉えた際、コア・ヘビーゲーマーの一人当たりの消費数値は大きいが、ゲーマー全体から見ると少数派<!--ライト・ミドルが潜在的には多数派、という意味-->かつ偏った消費の割合増加がゲーム業界全体に悪影響を与えた、と指摘されることも少なくない。詳しくは「[[ゲーム離れ]]」の項目を参照。
::珍しい・マイナーなゲームや古いゲームに詳しかったり、特定のゲームタイトルに詳しかったりと、ゲームの関連情報に興味を示す傾向も強く、様々な系統が存在する。
;;ミドルゲーマー
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;;プロゲーマー
::一定の収入を得るため'''[[職業]]'''としてゲームをプレイする者。
::現行の日本に於いては、もとよりゲームの職業化の土壌は存在さえしておらず、いわゆる[[ゲームライター]]程度が広い意味で職業的ゲーマーの一種と呼べるかもしれないと言う程度になっている[[プロ・ゲーマー]]の記事を参照)。
::その一方で、日本ではコンピュータゲームに対し否定的な姿勢を示す者も多く、ゲーマーを正当な職業として認め、理解されるケースがほとんどないため数は少ないが、アメリカや韓国などにはゲームプレイの技を見せることで収入を得ているプロゲーマーが出現している。通常はRMTなどの職業ゲーマーはプロゲーマーに含まない。
;;RMTer
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::[[チート]]をおこなってゲームを遊ぶプレイヤー。
;;プレイヤーキラー
::[[ネットワークゲーム]]などで他の[[プレイヤーキャラクター|PC]]を攻撃するプレイヤー。詳細は「[[プレイヤーキラー]]」を参照。
;;タダゲーマー、フリーゲーマー
::[[ネットワークゲーム]]などで無料期間や[[フリーゲーム]]などを専門に遊ぶユーザー。
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これはコンピュータゲームに限らず、ほぼ全てのサブカルチャーに言える事であるが、消費者人口の全体において圧倒的に多数となるが中級者以下となるミドルゲーマー以下である。ただしこれもサブカルチャー全般に言えるよう、前述のようにインターネットやゲーム専門雑誌においての活動が活発である、一人当たりの消費行動が多いなど、表面的に出てくるのは熱心に活動するコア・ヘビーゲーマーが多数派となり易いため、それらが議論の中心となり易く、これとは逆に議論そのものへ参加しないミドル・ライトゲーマーの意見は表面に出にくい。実際にも、ゲームソフトの売上が安定しており、電子掲示板やゲーム雑誌などにおいて話題とされることが多いのはコア・ヘビー向けのゲームハード・ゲームタイトルである(近年の事例においては、売上台数がライバル機種より圧倒的に多い[[Wii]]はカジュアル・ライト向けソフトが多いので極端に売れるか売れないの二択が多いのに対し、[[PlayStation 3|プレイステーション3]]と[[Xbox 360]]はコア・ヘビー向けが中心のためソフトの売上は安定している、というものがある)。
 
特に近年の日本ではゲーム市場の縮小により確実な利益を見込めるコア・ヘビー向けゲームが増加が顕著化したが、これらと前述のゲーマー活動により、「'''少数派の熟練者が市場の主流と誤認され、消費者と開発者の双方が正確な全体の流れを掴み損ねる'''」ことが少なくないとされる。これによって市場が衰退してしまった顕著な例としては、かつて[[アーケードゲーム]]市場の花形だった[[対戦型格闘ゲーム]]などがある<ref>開発者側からのコメントしては、[http://www.nintendo.co.jp/3ds/interview/creators/vol5/index4.html 任天堂ホームページ 『ニンテンドー3DS』ソフトメーカークリエーター 第5回:『スーパーストリートファイターIV 3D EDITION』]などを参照。</ref>。この熟練者と中級者以下の温度差により、前述したようなコア・ヘビー重視の市場形成とゲーム離れを招いたという見解もある。
 
特に[[口コミ]]などによる販売数増加においては多数派となるミドルゲーマー以下の潜在的な力が大きく、このことで予想外の流れとなる場合も少なくない。近年における例では、中高年の消費者による『[[脳ゲー]]』のブーム、『[[ドラゴンクエストIX 星空の守り人]]』がヘビー・コアからの酷評を受けたものの、口コミでゲームを購入した大人数のミドルゲーマー以下からは好評を博し、社会現象となるほどの評価を得たという実例がある。これは日本国外においてもいえる状況であり、例としてはWiiにおいて「[[サードパーティー]]が売れない」というジンクスを打ち破った作品として欧米で知られる『[[:en:Just Dance (video game)|Just Dance]]』([[ユービーアイソフト]])は発売当初はウェブサイトの[[IGN]]では10点中2点と酷評されたものの<ref>[http://jp.joystiq.com/2010/04/19/just-dance-100/ joy stiq 酷評されたダンスゲーム Just Dance、米国で販売100万本達成]</ref>、ライトゲーマーを中心に絶賛されて口コミが広まり、大ヒットかつロングセラーとなり、シリーズ化されて続編も同様にヒットしている。
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:過去には、このようなマナー知らずのヘビーゲーマーに対する暴力事件や乱闘事件も発生している他、嵌め技や裏技を駆使するヘビーゲーマーに対する無言の抗議や不快感の表明として、ゲーム中に拘わらず席を立つライトゲーマーやミドルゲーマーもいたほどである。ゲーム台を腹いせに蹴飛ばすゲーマーすらいた点で、ゲームセンターにとっても迷惑とされた。この問題の解決策として、ゲームセンターでは難易度の段階ごとにゲーム台を分けて設置したり、嵌め技や裏技が使用できないようにする等の配慮をした。
<!--書いてみたが節としては蛇足なのでセルフコメントアウト:なお[[バグ]]などに起因する嵌め技や裏技では、ゲーム機の[[バージョンアップ]]にも伴って使用できなくなるなどの改編が加えられる場合もあるが、これはメーカー側の「よりゲームを楽しくする」ためのバランス調整といった意図も見られ、「卑怯なまでに強すぎる技」が封じられる場合もある。-->
:この他には、ゲームセンターに入り浸り他人からゲームで遊ぶ金欲しさに恐喝を働いたりなどといった問題行為を行う者もいるが、それらに関してはゲーマーとはもはや別の犯罪行為でもあるため、[[不良行為少年]]および[[非行少年]]の項を参照されたいに記す
:また、古い機械は外部からの電気的[[ノイズ]]に弱いこともあって、一頃はこれを悪用して「ゲーム機で遊ぶ権利」であるところのクレジットを操作し、[[無料|ただ]]でゲームを遊ぶ者もいた。ただ機械を誤動作させるなど不正に操作して「遊ぶ権利」をせしめることは有償のサービスをだまし取ることから、広義の[[詐欺罪]]に相当し、さらにはこういった操作が機械を故障させる可能性もあり、その場合には[[器物損壊罪]]も成立する。なお余禄ではあるが、日本では2000年代から[[パチンコ]]では[[クレマン (パチスロ)|クレマン]]と呼ばれる不正クレジット操作装置が横行し、これに対しては窃盗など別の形で犯罪と見なされている。
:乱入やハメ技によるトラブルに限らず、1人か数人の仲間で長時間1つのゲーム機を占有して他の客がそのゲームをできないケースがある。その場合、店側がプレイヤーに対して「1人につきプレイは1時間まで」等の任意的ルールを用意するが、特にネットワーク対戦が可能なゲームに対して用いられる。それでも長時間に渡り席を占有するプレイヤーも存在する。
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*[[コンシューマーゲーム]](家庭用ゲームとも)
*[[パソコンゲーム]] - [[8ビット御三家]]
*[[岡潔]](知情意について参照されたし
 
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