「インペラトル」の版間の差分

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==定義と特徴==
[[Image:Hw-augustus.jpg|200px|right|thumb|アウグストゥス<br>彼は軍事的成功者に与えられる名誉的な称号であったインペラトルを異例にも個人名として使用した]]
インペラトルは本来的には命令権の所在を示す言葉で、初代皇帝[[アウグストゥス]]以降、皇帝(正確には[[元首]]である[[プリンケプス]] princeps)の個人名に使われるようになった。このことから「[[アウグストゥス (称号)|アウグストゥス]]」「[[カエサル (称号)|カエサル]]」などとともに最高権力者の肩書きとして認識されるようになった。たとえばおよそ120年ごろの成立とされる[[スエトニウス]]の『[[ローマ皇帝伝]]』では皇帝を指すのに、「[[プリンケプス]]」「[[カエサル (称号)|カエサル]]」「インペラトル」と3通りに呼び、統一していない。
 
中国的な皇帝号との対応を考えると、もともと字義的に「[[絶対神]]」「[[主宰神]]」を意味する皇帝が基本的に一者であると理念されていたのに対し、インペラトルは同時に複数存在してもかまわないものであった。[[タキトゥス]]によれば、[[ティベリウス]]帝の治世までは皇帝以外にも何人かインペラトルの称号を許された例がある。これに従えば、徐々に元首の帯びる称号として固定されていったようである。