「シュワルツシルト半径」の版間の差分

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== 例 ==
仮に[[太陽]]と同じ質量を持った星がブラックホールになったとすると、そのシュヴァルツシルト半径は約3km となる(ただし[[恒星進化論|恒星進化の理論]]から、[[太陽質量]]程度の星はブラックホールにはならないことが分かっている)。同様に、[[地球]]質量のシュヴァルツシルト半径は約0.9cm、[[銀河]]中心にあると考えられている10<sup>8</sup> 太陽質量程度の[[大質量ブラックホール]]のシュヴァルツシルト半径は[[天文単位]]のスケールとなる。[[プランク質量]]のシュヴァルツシルト半径は[[プランク長]]となる。シュヴァルツシルト半径を持つ質量に下限はなく、数学的にεーδ論法([[イプシロン-デルタ論法|ε-δ論法]]により、いかなる微小な質量mに対しても半径rが求まることになり、素粒子質量のシュヴァルツシルト半径も計算上存在することになるがプランク長以下である。素粒子には大きさがないという説もあるためシュヴァルツシルト半径を考察することは無意味ではない(むしろ無視できなくなる)が、プランクサイズ以下の長さ自体が存在するのかどうかは定かではない。
 
既知で最も重いブラックホールである[[OJ 287]]は、太陽の180億倍の質量を持つ。OJ 287のシュヴァルツシルト半径は約530億kmにもなる。これは[[冥王星]]の平均公転半径の9倍にも達する。逆に、既知で最も軽いブラックホールである[[IGR J17091-3624]]は、太陽の3倍の質量を持ち、シュヴァルツシルト半径は8.9km程度である。