「アフリカ系アメリカ人公民権運動」の版間の差分

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公民権法の制定から45年以上が経ち、アファーマティブ・アクション政策の導入によって、有色人種に対する社会進出の阻害が是正され、経済界や法曹界のリーダー的存在につくアフリカ系アメリカ人をはじめとする有色人種が増加したほか、[[ポリティカル・コレクトネス]]の浸透による反人種差別の啓蒙が進んだ。
 
さらに[[1984年アメリカ合衆国大統領選挙]]と[[1988年アメリカ合衆国大統領選挙]]では、[[ジェシー・ジャクソン]]が民主党の大統領候補の指名を得るための予備選挙に立候補し、[[1984年]]の選挙時には[[ウォルター・モンデール]]と[[ゲーリー・ハート (政治家)|ゲーリー・ハート]]に次ぐ3位の得票数を得た他、[[1989年]]にはアフリカ系アメリカ人([[ジャマイカ]]からの移民の子孫)の[[コリン・パウエル]]が[[ジョージ・H・W・ブッシュ]]政権下で[[アメリカ軍]]のトップである[[統合参謀本部議長]]に就任し、その後[[2001年]]に[[ジョージ・ウォーカー・ブッシュ]]政権下で[[アメリカ合衆国国務長官|国務長官]]に就任した。さらに同じくアフリカ系の血を引いた(父親が[[ケニア]]人)[[バラク・オバマ]]が白人の対立候補に大きな差をつけて[[2009年]]1月に大統領に就任するなど、公民権法施行以前に比べて表面的な状況の改善は大きいとされる
 
さらに同じくアフリカ系の血を引いた(父親が[[ケニア]]人)[[バラク・オバマ]]が白人の対立候補に大きな差をつけて[[2009年]]1月に大統領に就任するなど、公民権法施行以前に比べて表面的な状況の改善は大きいとされる。
しかし現在も、全米各地で人種差別感情を元にした、白人による黒人をはじめとする有色人種に対する暴力事件や冤罪事件、人種差別的な扱いは数多く起こっており、[[1990年代]]に至っても「[[ロス暴動|ロドニー・キング事件]]」のような[[ヘイトクライム]]事件が起きている他、クー・クラックス・クランなどの白人至上主義団体が南部を中心に各地で活動を続けている。
 
しかし現在も、全米各地で人種差別感情を元にした、白人による黒人をはじめとする有色人種に対する暴力事件や冤罪事件、人種差別的な扱いは数多く起こっており、[[1990年代]]に至っても「[[ロス暴動|ロドニー・キング事件]]」のような[[ヘイトクライム]]事件が起きている他、クー・クラックス・クランなどの白人至上主義団体が南部を中心に各地で活動を続けている。また、[[2008年]]に行われた大統領選挙においては、アフリカ系の血を引いたオバマに対して人種差別的発言を行う白人[[政治家]]や[[マスコミ]]関係者が相次いだほか、それ以外の場でも白人政治家や[[宗教家]]、[[文化人]]などによる有色人種への人種差別発言が後を絶たないなど、いまだにアメリカ国内において、アフリカ系アメリカ人をはじめとする有色人種に対する、一部の白人による人種差別や人種差別的感情は根強く残っている。
 
この様な状況に対して、NAACPなどの反人種差別団体は人種差別の解消に向けて戦い続けることを余儀なくされているが、公民権法の施行により法的側面からの人種差別撤廃を前進させた事は、上記のような表面的な状況の改善をはじめとして、アメリカにおける人種差別撤廃において大きな進歩をもたらしたと国内外から高い評価を受けている。
 
== 脚注 ==