「学年制と単位制」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
1行目:
'''学年制'''(がくねんせい)とは、各[[学年]]での[[教育課程]]の[[修了]]を繰り返すことによって学習していく方式のことであり、'''単位制'''(たんいせい)とは、[[授業]][[科目]]を単位と呼ばれる学習時間数に区分して修得していく方式のことである。
 
==概要==
一般的に、単位制は、授業科目ごとに取得できる単位数が決まっており、[[卒業]]時に必要単位数がそろっているかどうかで卒業を判定することが多い。授業科目の学習成果を単位として修得していく方式は、後期[[中等教育]]([[高等学校]]の課程など)以降で行われている。
 
多くの高等学校では、単位制と学年制を併用しており、一方、多くの[[大学]]では、単位制のみを用いていることが多い。学年制の高等学校では単位を落とすと原級留置となる。原級留置になると、落とした単位以外の修得した単位も無効になる。近年、高等学校や[[中等教育学校]]の後期課程でも学年制を用いず単位制のみを用いる[[教育]]が増加しており、このような教育は、特に「単位制による教育」と呼ばれる。なお、すべての高等学校と中等教育学校の後期課程は、単位制を用いており、「単位制高等学校」の呼称は、学年制を用いず単位制のみを用いているという意味である。また、単位制高等学校による教育は、学年ごとの教育課程の区分を設けずに行われる。学年制と違って原級留置はないが、必要な単位数が修得できるまで卒業が延びる。大学では、2年次修了時点で、大学が定めた一定の単位数以上を修得していない場合は、原級留とされ、翌年度も2年次に留められることがある([[大学通信教育]]では、この限りではなく、4年次で卒業要件がそろわなかった場合などは、5年次、6年次のように、便宜上呼称する場合がある。10年次まで在籍可能な大学の場合は、10年次の時点で卒業要件を満たせなかった場合は、「[[除籍 (学籍)|除籍]]」となるが、その場合でも、理由を申告の上で、3年次編入の要件を満たせる場合は、再入学が可能である)
 
さらに、単位制は通年単位制と[[セメスター]]単位制に分かれる。通年単位制は1年間の授業科目の学習成果によって単位を認定する制度であり、セメスター単位制は半年間の期ごとの授業科目の学習成果によって単位を認定する制度である。通年単位制は、高等学校や[[中等教育学校]]の後期課程で主に採用し、セメスター単位制は主に大学で採用している。
17 ⟶ 18行目:
:: 高度に専門的な[[教育研究]]を目的とする大学の講義を学修するには、15実時間(もしくは11.25実時間)の講義に対して30実時間(もしくは33.75実時間)の予習・復習・課題などの自主学習が必要である。
:: 実験・実習及び実技については、学内の実習設備を用いない自主学習は困難であるため、授業時間が「30時間から45時間までの間」と規定されている。
;; [[大学通信教育]]
::: 大学によっても異なるが、[[講義]]科目での[[スクーリング]]受講の場合、1コマ80分として、講義5コマと60分の試験を以って、スクーリング単位1単位を修得する(単位そのものの修得<ref>このケースでは2単位科目相当。</ref>は、単位数分に相当する、別途のレポート提出の合格が要件となる)。あるいは、講義11コマと60分の試験を以って、スクーリング単位2単位を修得する(単位そのものの修得<ref>このケースでは4単位科目相当。</ref>は、単位数分に相当する、別途のレポート提出の合格が要件となる)。
::: あるいは、レポートの提出がない講義科目の場合は、1コマ80分として、講義7コマと60分の試験を以って、単位そのものを認定したうえで、スクーリング単位も1単位修得となる。このケースでは、科目の単位自体は2単位となるため、別途レポートの提出をしないと、単位そのものの認定はなされない。
::: [[実技]]・[[語学]]科目であれば、1コマ80分として、実技・語学11コマと試験(場合によっては、実技12コマとなるケースもある)により、スクーリング単位が1単位修得となる。
::: なお、大学通信教育での卒業要件として、面接授業での単位修得が30単位以上必要であるため、相当分のスクーリング単位を要する。ただし、科目の単位数とスクーリング単位が同一とは限らないので注意が必要。
; 高等学校、中等教育学校の後期課程
: '''1[[単位時間]]'''を50分とし、標準で35単位時間の授業をもって1[[単位 (高等学校)|単位]]とされている。学習時間に換算すると、29時間10分である。
30 ⟶ 36行目:
* 高等学校 - 最低74単位以上で各高等学校が定める単位数
* 高等専門学校 - 最低167単位以上で各高等専門学校が定める単位数
 
== 註釈 ==
<references />
 
== 関連項目 ==