「日本マランツ」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
m Operetee (会話) による ID:47601043 の版を取り消し
36行目:
[[画像:CDR500.jpg|thumb|right|250px|marantz CDR500 CD Player]]
[[画像:STANDARD-HX620.JPG|thumb|right|250px|STANDARDブランドの[[特定小電力無線]]電話機 HX-620]]
前身はポータブルラジオやテープレコーダーなどを製造販売していた「[[スタンダード工業]]」。ポータブルラジオにおいては[[トランジスタ]]など基幹部品の自社製造は行わないものの、弱い電波を確実に捕捉する受信性能の良さや、超小型トランジスタラジオ『マイクロニック・ルビー』シリーズに代表される小型化において設計開発力・実装技術を発揮していた。その社風はSTANDARDのブランドと共に[[アマチュア無線|アマチュア無線機]]・業務用無線機などの通信機事業部に引き継がれ、ハンディ型や車載型(モービル型のトランシーバーを長年得意としたが、[[デノン1998年]](旧デンオン)社との経営統合と前後しから[[2004年]]頃にかけて通信機事業、拠点および関連資産のほとんどを[[八重洲無線]]や[[CSR (電気機器)|株式会社CSR]]などに順次売却・譲渡し、通信機器分野からは撤退している。
 
[[1968年]]に[[スーパースコープ (映画)|スーパースコープ]]社と提携し、後に資本参加を得たことで当時のアメリカ級オーディオブランドである「マランツ」ブランド製品の設計・生産に携わる。[[1975年]]に社名が「日本マランツ」となると[[ハイエンド]]製品も日本での設計・生産が中心となっていく。「SUPERSCOPE」「unix」など、マランツ以外のブランドでラジカセやミニコンポなどのゼネラルオーディオ機器も生産していたが、対米輸出を強く意識した製品企画やデザインは日本の家電市場において、やや浮いた存在であった。
 
CD登場直前の[[1980年]]末に世界最先端のデジタルオーディオ技術を持つ[[フィリップス]]へ売却される。フィリップス製CDプレーヤーの生産を担当。一方自社のCDプレーヤーには最新のフィリップス製部品を数多く搭載し、日本のオーディオ誌などでは国内トップメーカーのCDプレーヤーと常に肩を並べる存在となる。製品の音質検討に用いるスピーカーもスーパースコープ傘下時代のアメリカ製品から徐々に欧州製品へ移行、[[1994年]]からは一貫して[[Bowers & Wilkins|B&W]]社のスピーカーを用いている。
 
フィリップスの影響は音作り以外にも及び、特にプロダクトデザインの分野では1989年頃から欧州製品を思わせるスマートなデザインの製品群を続々と発表。1990年代中盤には10万円クラスのプリメインアンプ「PM-17」に高さ110mmのスリムな筐体を採用したり、2000年代後半からはフロントパネルを縦に3分割し両サイドを奥行き方向にラウンドさせた独特な筐体デザインを採用している。
 
フィリップスの傘下から独立しデノンとの経営統合を経た2002年以降は映像機器やAVアンプへの取り組みを強化する一方、[[2010年]]からは[[DLNA]]や[[AirPlay]]に対応のネットワークオーディオプレーヤーを投入するなど旧来のオーディオ製品以外の分野にも積極的な姿勢を見せている。
 
デノンとの経営統合前から行っていたイギリス[[Bowers & Wilkins|B&W]]社製スピーカー、アメリカaudioquest社製接続ケーブルの日本国内での輸入代理店業務は親会社にあたるディーアンドエムホールディングスディストリビューター営業部に引き継がれている。かつてはフィリップスの音響・映像製品やデンマーク[[バング&オルフセン]]社製オーディオ機器の輸入代理店をしていた時期もある。