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Gari9999 (会話 | 投稿記録)
断熱材の定義のJIS A 0202丸写し(著作権法違反)部分他様々な不適切な表現の訂正
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'''断熱材'''(だんねつざい)は、[[物理・化学的物性により]]の[[移動・熱伝導|伝導]]達(どちらもheattransfer)抑え減少させ目的もの材料総称ここでは主に建築熱絶縁しての断熱材について述べるも呼ぶ
建築用のものは断熱材、工業用のものは保温材と呼称されることが多い。
また、断熱材の材料を断熱材料、成形製品を断熱材と呼び分けるが現実には混用が多い。
ここでは主に建築材としての断熱材について述べる。
[[File:Теплоизоляция на Русском Севере.JPG|thumb|250px|風雨にさらされてボロボロになった配管断熱]]
[[Image:Huygens thermal multilayer insulation.jpg|thumb|right|250px|小型惑星探査機『[[ホイヘンス・プローブ]]』の断熱材]]
== 概要 ==
断熱(thermal insulation)とは、熱が[[熱伝導|伝導]][[対流]]・更には[[熱放射|放射]]によって伝わ熱移動を防ぐことであり、それを実現しようとするものが断熱材である。建物の冷暖房の効率化や冷蔵庫など熱を扱う様々な用途に使われる。放射による熱伝達の場合は反射による断熱方法もとられる。一般的には、伝導を防ぐことを断熱といい、[[日本工業規格|JIS]]でも定義されている<ref>JIS A 0202 断熱用語 - 5.5 材料、製品およびシステム用語</ref>。また、放射を防ぐ場合は遮熱と言う
(物理などの科学分野での断熱とは主に熱移動が無いことを示すが、建築など工学的分野の文脈で断熱を用いる場合は単に熱移動を少なくすることを言う。巷間、熱伝導を防ぐことをのみを断熱ということがあるが誤りである。)
建物の冷暖房の効率化や冷蔵庫など熱を扱う様々な用途に使われている。
建築材としての断熱材は熱伝導を抑えることにより断熱効果を高めたものが多いが、材料中の気泡の対流による熱伝達を抑制し効果を高めた断熱材や材質表面の反射率を高め熱放射を妨げた断熱材料(建築業界では特に遮熱塗料と呼び分けることもあるがこれも断熱材の一種)もある。
 
断熱材とは熱伝導移動を抑える障壁抵抗の働きをするものといえ、熱抵抗が高い(熱伝導の低い素材が用いられることが多い。[[気体]]などは[[分子密度]]が低いため熱伝導が低いが、対流を起すことからによる達が起き媒介として機能してしまう。逆に[[固体]]は分子密度が高いので対流しないが分子密度が高く熱伝導を起しやす率が高(特に金属などの結晶質)。[[液体]]は熱伝導と対流を起すため建築用の断熱材に用いられることからはほぼ無い(液体の熱伝達には様々な利用が成特性の良れていを活かしたヒートパイプなども一種の保温・断熱システムであるが通常、断熱する上で材と極めて不適当である呼ばれない
現在利用されている断熱材は、密度の低いウール状繊維で熱伝導率の低い空気を簡易に閉じ込める保持した繊維系断熱材や、固体の中に気体の小泡を多量に持つ発泡系断熱材が広く料の利用されてが多
 
断熱材は[[冷房]]・[[暖房]]のエネルギー効率を高めるために建物で使用されるだけではなく、熱伝遅く抑制することが重要なストーブ・[[冷蔵庫]]・[[冷凍庫]]・[[湯沸かし器]]等の器具の筐体部分、および多くの工業的な応用にも使用される。これらでは対象範囲内と外部との温度差を維持するために利用されている。
 
また[[真空]]中では熱放射のみが起こり熱伝導対流発生しない(放射は発生する)事から、魔法瓶内層と外層との空間を真空近くに陰圧した二重構造になっており、これにより伝導と対流による熱伝達を防ぐ一方、真空側の面を[[鏡|鏡面]]で熱にして放射を反射する一方、陰圧にした密閉構造の二重構造ことにより断熱効果を発生させ高めている。詳しくは[[魔法瓶]]の項を参照
 
== 建材としての断熱材 ==
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=== 建築構造の断熱化 ===
現在の住宅・建造物では採光性の面から多くの[[窓ガラス]]が取り付けられているが、これらは断熱性と相反する要素である。ここからの熱の流入出を防ぐ目的で、Low-E(Low-Emission)ガラスという放射を抑える金属皮膜がついた板ガラスやフィルムを使ったり、[[複層ガラス]]という二層の板ガラスの6mmから12mの隙間に乾燥空気やアルゴンガスを充填したり、真空層を作ったり、二重サッシにすることで断熱性を持たせているものも利用されている。ヨーロッパの一部では トリプルガラスという三層の板ガラスに乾燥空気とアルゴンガスを充填してさらにLow-Eガラスを付けたものもある。また、アルミでできたサッシも非常に熱を通しやすいため、樹脂や木製のサッシや、室内側を樹脂や木製にした複合サッシも一般的である。以前は、木製サッシは燃える素材であるというから使用が禁止されていたが、アルミサッシは簡単に熔けるのに対し、木製サッシは内部まで燃えずに原型を留めることから、性能を試験して示せば素材は制限されないということに法改正された。
 
多くの先進国では建造物の断熱化が義務付けられているが、日本では特に規定されていない。日本では施工費が一般的な窓ガラスよりも割高となるためなかなか普及していないが、その一方で冷暖房効率は良くなることから、エネルギーコストを考慮すれば結果的に割安とされる。エネルギーコストが急速に増大した時代には、これらは特にエネルギーコスト削減の面で注目された。ヨーロッパでは、複層ガラスのほうがよく使われるために日本で一般的な一枚ガラス(フロート板ガラス)より安いそうである。