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小改訂。キャニスター弾自体は前装砲時代から存在する。
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[[Image:3inchCaseShotMkVDiagram.jpg|180px|thumb|イギリスの3インチ(76.2mm)キャニスター弾]]
'''キャニスター弾'''(Canister shot: )、別名ケースショット[[:en:Case-shot|Case shot]]とも表記)とは[[大砲]]で使用される対人用の散弾である。
ケース、キャニスターは共に容器の意味で、筒状の容器内へ大量の散弾を詰めてある。発射後に容器が飛散して、バラ撒かれた散弾が広範囲の敵を殺傷する。だが砲弾が拡散する性質上、有効射程は極端に短い。
[[第二次世界大戦]]の[[M3 37mm砲]]から現代の[[ラインメタル 120 mm L44]]まで様々な時代の火砲で使用されており、[[18世紀]]から[[19世紀]]にかけて使用された[[ぶどう弾]]とも類似している。
 
== 概要 ==
ケースショットは前装砲時代に文字通り、ブリキ缶へ[[マスケット銃]]弾を数百発詰め込んだ砲弾で、同様な散弾である[[ぶどう弾]]が主に対艦用で敵船への索具破壊を目的にしていたのに対し、こちらは対人掃討専門で陸戦にも使用され、主に砲兵の対[[歩兵]][[CQB|近接戦闘]]や突撃する敵歩兵の排除などに用いられる。
19世紀後半、砲弾が[[前装式]]から[[アームストロング砲]]に代表される[[後装式]]に変更されると散弾を直接装填するのは難しくなり、また、命中精度向上のために砲身内部に[[ライフリング]]が刻まれるようになると、散弾を直接発射した場合砲身を傷めて寿命を短くする危険が出てきた。そこで、散弾を専用の容器(キャニスター)に納めたキャニスター弾が開発された。
 
[[19世紀]]に砲の施条化に伴ってぶどう弾を装填するのが困難になると、キャニスター弾は後装砲唯一の散弾として残って行く。
[[火薬]]に点火すると散弾はキャニスターに収まったまま発射され、砲口から飛び出した後にキャニスターが分解して散弾をばらまく。
 
その性質上、直接照準で運用される[[歩兵砲]]で使用されることが多く、主い。砲の長射程化伴って砲兵が最前線で敵に相[[歩兵]][[CQB|近接戦闘]]や突撃する敵歩兵の排除しなくどに用いられことが多かった。[[第一次世界大戦]]ごろからは[[機関銃]]にその地位を譲ることになるが、[[第二次世界大戦]]においては[[アメリカ軍]]が[[M3 37mm砲]]で日本陸軍の歩兵突撃阻止に使用し、現在でも[[戦車]]の対歩兵近接戦闘用として[[ラインメタル 120 mm L44]]の砲弾として生産されている。
 
== 関連項目 ==