「塩化ナトリウム」の版間の差分

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'''塩化ナトリウム'''(えんかナトリウム、{{lang-en-short|sodium chloride}})は[[化学式]] '''NaCl''' で表される[[ナトリウム]]の[[塩化物]]である。単に[[塩]](しお)、あるいは食塩と呼ばれる場合も多いが、本来「食塩」は食用、医療用に調製された塩化ナトリウム製品を指す用語である。
 
[[ヒト|人]](生体)を含めた[[哺乳類]]をはじめとする[[地球]]上の大半の[[生物]]にとっては、必須[[ミネラル]]である[[ナトリウム]]源として、[[生命]]維持になくてはならない重要な物質である。
 
天然には[[岩塩]]として存在する。また、[[海水]]の主成分として世界に広く分布する{{ルビ|[[塩 (化学)|塩]]|えん}}でもある(約2.8%)。この他、[[塩水湖]]や温泉([[食塩泉]])などにも含有されていることで知られる
 
== 性質 ==
塩(えん)の中でも正塩(せいえん)の1種。結晶構造は[[塩化ナトリウム型構造]]で、塩化物イオンとナトリウムイオンから成る[[イオン結晶]]であり[[絶縁体]]である。常温、大気圧下で白色の[[固体]]。無臭だが、独特の[[鹹味]]を持つ。純粋な塩化ナトリウムは20{{℃}}では湿度75%まで[[潮解]]性を示さない。
 
融点800.4{{℃}}。溶融すると電気を通すようになる。溶融時には揮発性を持つ。
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== 資源 ==
{{要出典範囲|date=2012年8月|海水中の塩化ナトリウム存在量としては膨大であるが、食用同じく膨大な量が存在する[[岩の一部に]]も利用される程度であている。
 
世界の塩の生産量は2008年で2億650万トンと言われており、そのうち海水からの天日塩が約36%である<ref name="kagaku">{{Cite book|和書|author=|authorlink=|year=2009|month=2|title=15509の化学商品|publisher=化学工業日報社|isbn=978-4-87326-544-5}}</ref>。
世界的に工業資源としての塩化ナトリウムは、もっぱら[[岩塩]]が利用される}}。
 
世界の塩の生産量は2008年で2億650万トンと言われており、そのうち海水からの天日塩が約36%である<ref name="kagaku">{{Cite book|和書|author=|authorlink=|year=2009|month=2|title=15509の化学商品|publisher=化学工業日報社|isbn=978-4-87326-544-5}}</ref>。
日本の工業塩の年間需要は約740万トンであり全量メキシコ、オーストラリアの天日塩を輸入している。<ref name="kagaku"/>
[[日本]]ではかつて[[塩田]]で[[海水]]を濃縮して得ていたが、現代では[[イオン交換膜]]を用いて工業生産している。
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* 主要化学原料である[[塩素]]、[[塩酸]]、[[水酸化ナトリウム]]の原料として工業的に大量に消費され、これらの製品を通じて間接的に様々な化学製品に利用されている。
* [[氷]](雪)に塩化ナトリウムを混ぜたものは、[[寒剤]]として利用される。氷と塩化ナトリウムを3:1の質量比で混ぜると温度が−21{{℃}}までになる。また、[[凝固点]]が下がることを利用し、空調・冷凍関係の[[ブライン]]として利用されることもある。
* 水溶液は氷点が水と比べて低いため、[[塩分濃度]] 18%–20% の溶液が道路の凍結防止剤として広く使用されている。しかし塩害の可能性もある。
* 塩化ナトリウムは[[調味料]]の塩の主要な成分であり[[食品]]の調理・加工に利用される。ただし、摂取し過ぎると[[高血圧]]の要因となる<ref>[http://www.h.u-tokyo.ac.jp/research/topics/topics_archives/002.html 塩分の摂り過ぎによる血圧上昇の仕組み]</ref>。また、胃にも多大な負担を掛け、胃炎から[[胃癌]]を発生させる原因ともなりる。
* 低融点の[[架橋|架橋剤]]を加え、流動性・防湿性を持たせたものは、[[ナトリウム|金属ナトリウム]]や[[カリウム]]、[[マグネシウム]]などの金属火災の[[消火|消火剤]]として用いられる。他の消火剤と見分けやすくするため、[[茶色|薄黒褐色]]に着色するよう定められている。
* [[小学校]]では[[溶解度]]の変化を見るために[[ホウ酸]]、[[ミョウバン]]と並ぶ有名な[[化学物質]]である。
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== 出典 ==
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== 関連項目 ==