「サファリラリー」の版間の差分

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m: →‎1970年から1997年の優勝者: デルタ91サファリ仕様サムネ
m:→‎イベントの特殊性: 70'ドライバーサイド
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*サービスパーク制導入以前の、ほぼどこででもサービスができた時代、ワークスチームではイベントごとにサポートカーなど含めて数十台の車両を用意しなければならなかった。このイベントは開催地が遠いのみならず交通の便が悪いため、輸送の負担を少しでも軽減するため競技車両と同じ車両で[[レッキ]](事前の下見走行)ができた(これは、過酷な道路事情より通常のGr.N相当のレッキ車では、レッキの完了が危うい為でもある)。他イベントではレッキに競技車両と同一仕様の車両を使う事は現在では許されていない。
*「サファリ仕様」と言われる大幅な改造が許された。野生動物との接触時にラジエーターを壊さないためのアニマルバー(ラジエーターは通常車両前部に置かれ、壊れることは水冷エンジンにとってはリタイアを意味する)、雨季の開催では泥の川と化すコースで、エンジンに水を吸い込まないためのシュノーケル(吸排気口を屋根まで伸ばせる)、スペアタイヤを通常より多く積むことができる、など多岐にわたる。他のグラベルイベントでは有効であるパンクレスタイヤの一種ムースタイヤは、高温になり内圧が上がりすぎるため、サファリでは使用できなかった。
*1970年代のサファリでは車体の改造だけでなくチームによっては河川超えのリード用に滑車とロープを積み込んだり、河川水量やマディ路面のグリップ加減によっては現地人の協力で車のトランクにそのまま乗って浮力で浮かんでしまうリアのトラクションを稼ぐ等と言った行為や、元からオーバーヒート気味になり易いマシンでは数日間炎天下の中走り、ラジエータがカラになった時はレインコートで水を汲んで補充する事<ref>三栄ムック ラリーカーズ Vol.1 Lanchia Stratos HF「ピエロ・ソダーノ」より抜粋参考。</ref>もチームによっては珍しくはなく、当時はドライバーサイドも現地対応で苦労させられていたようである。
*70km以上も直線が延々と続く名物セクションがあり、WRC各イベント中でもっとも最高速が必要とされるのはこのイベントであった。最高速は1986年の[[トヨタ・セリカ]]TCT(TA64)のマークした250km/h以上とされる。サファリがWRCから外された2003年以降、200km/h以上で走り続ける必要がなくなった各ワークスは、ダウンフォース増強などによるコーナリングスピード向上に走った。通称「本棚ウィング」の始まりである。