「キムラグモ」の版間の差分

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'''キムラグモ'''は、ややずんぐりとした褐色のクモで、体長は約1.5cmになる。
 
キムラグモの体は、頭胸部と腹部からなる。頭胸部には、一見すると5対の歩脚があるように見える。これは、触肢が歩脚と同じ形に発達するためである(普通のクモ類では、触肢は歩脚状だがよりはるかに小さい)。また、鋏角は牙状に大きく発達し、これは捕食のほか穴掘りに使用される。
 
キムラグモの腹部には、はっきりとした体節があり、背面には体節ごとにやや硬化した背板がならぶ。一方、クモ亜目に属する一般的なクモ類では、腹部には外見上は体節が見られない。それが見られることが、腹節グモの名称の由来であり、原始的性質である。腹面前方には、二対の'''[[肺]]'''がある。また、腹面中央には、四対の出糸突起があるが、長い紡錘形で、他のクモより大きく、付属肢に起源することが分かりやすい作りになっている。
 
== 生活 ==
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キムラグモは日本では[[九州]]南部から[[南西諸島]]にかけて分布するとされたが、上述のように複数属種が含まれていることが判明した。沖縄本島以南のものは別属の[[オキナワキムラグモ属]]としている。上記オキナワキムラグモもこの属に移された。
 
それ以北、九州までの[[キムラグモ属]]は9種に分けられている。それについては属の項を参照されたい。現在の範囲でのキムラグモは、熊本県東部と南部、大分県西部、熊本県西部に棲息するものである。他の種とは形態的には大差がなく、雄の触手器官と雌の生殖器の違いで分類されている。
 
<!-- その後、小野(2009)ではさらにオキナワキムラグモを中心とする種群をなお、オキナワキムラグモ属についてはハウプトはニシヒラグモ属という和名を提唱している。以下、これによる分類体系を示す。-->