「志怪小説」の版間の差分

この発生の背景には、[[魏 (三国)|魏]]・[[晋 (王朝)|晋]]以後に「[[竹林の七賢]]」に象徴される知識階級の人々が集まって談論する[[清談]]の風潮があり、その哲学的議論の中での、宇宙の神秘や人間存在の根源といった話題に、奇怪な出来事は例証として提供された。またこの時代当時の政治的動乱を、流行していた[[五行説]]に基づいて解釈したり、[[仏教]]や[[道教]]の思想の浸透に伴って、[[輪廻転生]]の物語や、[[仙人]]や[[道士]]の術の話題が広められており、仏教、道教の信者は志怪小説の形式で書物を作り出した。民間説話が多く含まれている。六朝末期には、仏教を媒介として伝わった[[インド]]説話を元にしたと思われる作品もある。

これらの志怪小説、志人小説は、見聞きした話をそのまま書きとめたもので、素朴な文体で、長さも短かったが、唐代の伝奇小説ではは著者の創作や情景描写が大きな位置を占めるようになった。