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J/APG-1は、日本の[[三菱電機]]が[[F-2 (航空機)|F-2]][[戦闘機]]用に開発した[[フェーズドアレイレーダー|フェーズドアレイ式]]の[[ドップラーレーダー|パルス・ドップラー・レーダー]]である。本機は、アクティブ式としては、世界で初めて量産戦闘機に装備されたフェーズドアレイレーダーである<ref group="注">パッシブ式では[[ソビエト連邦|ソ連]]の開発した[[MiG-31 (航空機)|MiG-31]]搭載の{{仮リンク|ザスローン (レーダー)|label=ザスローン|en|Zaslon radar}}が始めてとなる。</ref>。
 
== 概要 ==
J/APG-1は直径約70cmのアクティブ・フェズドアレイ(能動電子走査アレイ: AESA)型アンテナを採用したレーダーである。電子走査式であるため長距離広角捜索、{{仮リンク|捜索中追尾|en|Track while scan}}(TWS)能力を始めとする多目標対処能力や電子妨害に対する耐性が従来の機械式のものと比べ大きく向上している。また、[[ルックダウン能力|ルックダウン]]・[[ルックダウン能力#シュートダウン能力|シュートダウン能力]]を備え、対空目標と対地・水上目標の同時捜索も可能である。
 
探知能力に関しては、詳細は防衛機密で明らかにされていないが、対戦闘機かつルックダウン時で35[[海里|nm]]の探知距離を持つといわれている。
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== J/APG-2 ==
J/APG-1の探知距離が比較的短いことから視界外戦闘では不利とされたため<ref>{{Cite journal|title=この4人が考える「F-2改」の実力 (特集 F-2"改"の可能性)|year=2009年|month=8月|journal=航空情報|publisher=酣燈社|pages=pp.20-27|isbn=4910037410894}}</ref>、F-2の[[マルチロール機|マルチロール化]]改修に伴い[[2003年]](平成15年)度から[[2009年]](平成21年)度まで技術研究本部技術開発官(航空機担当)第4開発室の下で「アクティブ・電波・ホーミング・ミサイル搭載に関する研究」の名目で、'''[[99式空対空誘導弾|AAM-4]]搭載能力'''と、AAM-4の性能を十分に活かすためのJ/APG-1レーダーの探知距離、探知領域の大幅な延伸と同時目標対処能力の向上の研究が進められた<ref>[http://www.mod.go.jp/j/approach/hyouka/seisaku/results/21/jigo/honbun/21.pdf 平成21年度政策評価書事後の事業評価 アクティブ・電波・ホーミング・ミサイル搭載に関する研究 本文]</ref>。
改修内容としてはAAM-4専用の指令送信装置(J/ARG-1)の追加、制御プロセッサーの交換、冷却能力の向上、OFP([[英語|英]]:Operational Flight Program)の修正である。特に探知距離はプロセッサ交換等によるアルゴリズムの強化でアンテナ出力が向上し、一説ではF-X候補機の[[F/A-18E/F (航空機)|F/A-18E/F Block 2]]搭載の[[AN/APG-65#派生型|AN/APG-79]]以上になるとされている<ref>[[軍事研究]] 2010年5月号。''開発技術者によれば、米製スーパー・ホーネット戦闘攻撃機の積むレイセオン製AN/APG-79AESAレーダーを超えるという。ただ、これは探知能力であって、電子攻撃能力を含む性能なのかはわからない。''と記載されている。</ref>