「駿河湾地震 (2009年)」の版間の差分

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最大震度6弱を記録した御前崎市には、中部電力の[[浜岡原子力発電所]]が立地している。同発電所には5つの[[原子炉]]があり、廃炉予定の2つと定期点検中の1つは既に停止しており、残り2つが運転中だったが、地震の揺れを検知し自動停止した<ref name="nisa20090813"/>。5つのなかで最大の出力を持つ5号機では、今回観測された揺れも最も大きく、基礎版<!--基礎「板」ではない-->上で426ガルの揺れが記録された<ref name="nisa20090813"/>。また、5号機の原子炉建屋では488ガルを記録し、耐震設計指針の基準値をオーバーした<ref name="funadzuMochidzuki20090822">舟津進・望月和美「静岡・浜岡原発:5号機、地震で損傷目立つ――配管揺れ、想定超え?」『[http://mainichi.jp/select/weathernews/news/20090822ddm012040186000c.html 静岡・浜岡原発:5号機、地震で損傷目立つ 配管揺れ、想定超え? - 毎日jp(毎日新聞)]』[[毎日新聞社]]、[[2009年]][[8月22日]]。</ref>。
 
5号機は、この揺れにより燃料集合体から[[放射性物質]]を含む錆などが剥離したため、燃料交換エリアや使用済燃料プールポンプ室の放射線モニタの測定値が上昇し、放射能高警報が鳴るなどした<ref name="nisa20090813"/>。5号機のタービン建屋では、[[ボルト (部品)|ボルト]]24本の破損や壁のひび割れが発生した<ref name="funadzuMochidzuki20090822"/>。また、5号機では一部で10センチメートルの[[地盤沈下]]が発生したが、逆に1号機では地盤が一部20センチメートルも隆起した<ref name="funadzuMochidzuki20090822"/>。
 
放射性物質による外部への影響はなかったとされていたが<ref name="nisa20090813"/>、実際には5号機の排気筒から放射性物質である[[ヨウ素]]131が外部に漏出していた<ref>「浜岡原発、排出ガスから微量の放射性物質」『[http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090820-OYT1T00622.htm 浜岡原発、排出ガスから微量の放射性物質 : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)]』[[読売新聞]]、[[2009年]][[8月20日]]。</ref><ref>舟津進「静岡・浜岡原発:5号機、排ガスに微量放射性物質」『[http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090821ddm012040139000c.html 静岡・浜岡原発:5号機、排ガスに微量放射性物質 - 毎日jp(毎日新聞)]』[[毎日新聞社]]、[[2009年]][[8月21日]]。</ref>。中部電力では、ヨウ素131が外部に放出されたのは、炉心の緊急停止時に通常時を超える原子炉水を排水したのが原因と説明しており<ref>「多量の原子炉水流入が原因か=微量の放射性物質放出-中電浜岡原発」『[http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&rel=j7&k=2009082100928 時事ドットコム:多量の原子炉水流入が原因か=微量の放射性物質放出-中電浜岡原発]』[[時事通信社]]、[[2009年]][[8月21日]]。</ref>、地震の揺れが直接の原因ではないとしている<ref name="funadzuMochidzuki20090822"/>。