「天地を喰らう」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
Touge (会話 | 投稿記録)
m編集の要約なし
2行目:
『'''天地を喰らう'''』(てんちをくらう)は、[[本宮ひろ志]]の[[漫画]]。『[[三国志演義]]』を元にしているが、天界や魔界などが登場するなどオリジナルストーリーに近い内容になっている。未完。
 
連載は劉備が国を興す前に短期間で終了し、三国志らしい展開にはならなかった。これについて作者は、単行本7巻(最終巻)巻末のあとがきで「ジャンプのアンケートではかなり低かったので連載は終了してしまったが、愛着がある作品だった」と語っている。しかし、[[コミックGON!]]創刊号([[ミリオン出版]])で当時の週刊少年ジャンプ各号のアンケート結果が公開されており、それを見る限りでは本作はアンケート人気の上位を維持し続けていた事が判明している。このことから実際は本宮が自ら連載を終了させた可能性が高く、これを裏付けるように、自分には連載を途中で投げ出してしまう癖があると語っている(本宮の半ノンフィクション作品である[[やぶれかぶれ (漫画)|やぶれかぶれ]]においての、作中の人物としての[[西村繁男]]の台詞より)。
 
== 特色 ==
*天界・魔界・地獄界が存在する。この点では『[[水滸伝]]』『[[西遊記]]』、『[[封神演義]]』に近い。
*天界を率いる竜王の娘が若返るための儀式として、地上の人間と定期的に交わっている。交わった男は何でも望みを叶える事ができる。それによって曹操は天下を、孔明は知識を、劉備は肝っ玉を得る。なお、曹操と劉備は同一の竜神…竜王の娘・嵐(らん)と交わったが、実は劉備は天女とは交わっていなかった。
*劉備が退治した[[黄巾賊]]首領[[張角]]の正体は「魔界の王」幻鐘(げんしょう)大王であり、その死体を108に分割したものが108の魔星となり、108人に降り戦乱の元凶となる。劉備・曹操にも落ち、劉備以外は魔性の虜になる。
*天界の竜王をも従える「全宇宙の支配者」王皇大帝が戦乱に怒り、物事の森羅万象を収めるための儀式「封禅の儀」を行う所で、話は終わる。
 
*天界を率いる竜王の娘が若返るための儀式として、地上の人間と定期的に交わっている。交わった男は何でも望みを叶える事ができる。それによって曹操は天下を、孔明は知識を、劉備は肝っ玉を得る。なお、曹操と劉備は同一の竜神…竜王の娘・嵐(らん)と交わったが、実は劉備は天女とは交わっていなかった。
;劉備陣営について
 
*劉備が退治した[[黄巾賊]]首領[[張角]]の正体は「魔界の王」幻鐘(げんしょう)大王であり、その死体を108に分割したものが108の魔星となり、108人に降り戦乱の元凶となる。劉備・曹操にも落ち、劉備以外は魔性の虜になる。
 
*天界の竜王をも従える「全宇宙の支配者」王皇大帝が戦乱に怒り、物事の森羅万象を収めるための儀式「封禅の儀」を行う所で、話は終わる。
 
;=== 劉備陣営について ===
*[[劉備]]と[[諸葛亮]]がほぼ同い年。
*初登場時の劉備はセコい小悪党の少年であり、呑邪鬼の肝臓を食う事で、「肝っ玉」を身につけ、三国志漫画でもおなじみの大人物の青年となる。
17 ⟶ 21行目:
*董卓に対する連合軍が解散したのち、劉備はすぐに荊州の[[劉表]]の元に身を寄せている。
 
;=== 曹操陣営について ===
*[[曹操]]は、当初は劉備と対を成す人物として描かれるが、物語が進むに連れて他の群雄と一緒くたに扱われていく。董卓軍との戦いでは存在感を保っていたが、終盤になると他の群雄と同様「人民の苦しみを省みない権力者」として描かれる(ただしこれは前述の通り、108の魔星のひとつが落ちたのも原因である)。
*虎牢関の戦い後、[[曹操]]軍が[[董卓]]軍に追撃をかけていない。ただし、虎牢関の戦い後の時点で2000いたはずの手勢が、連合軍解散時だと200足らずに減少していた(減少理由は不明)。
 
;=== 呂布陣営について ===
*[[呂布]]と[[貂蝉]]は、[[丁原]]の妹と西洋の絹商人との間に産まれた実の兄妹(丁原とは血の繋がった実の甥姪)。また、漢人と西洋人種の混血児でもあり、「黄金の髪」を生やした美男美女として描かれる。
*貂蝉は謀略の才・強い我欲・たぐいなき美貌を兼ね備えた人物として描かれる。呂布を巧みに誘導し、丁原を裏切り、さらには董卓を裏切り、漢の宮廷を掌握する。
27 ⟶ 31行目:
*終盤、「聖天子が現れた」と聞いた呂布が「次なる天子はわしじゃ」と発言し、貂蝉をも驚愕させる。
 
;=== 他勢力について ===
*献帝(劉協)は即位前に呂布と出会い、恩を受ける。それゆえ、呂布が董卓を抹殺した直後に「呂布こそ余の宝」と宣言し、宮廷掌握を手助けする。呂布が「次なる天子はわしじゃ」と発言していたことから、禅譲さえ考えていたと思われる。
*[[孫堅]]が[[虎牢関]]の戦いで戦死し、[[孫策]]が早い段階で後を継いでいる。また、連合軍解散後は袁術に従属せず、むしろ兵糧を差し止めた怨みで戦端を開く。
*[[周瑜]]が孫堅から「甥」と呼ばれているが、実際に血縁があるのか、親同士が義兄弟なのかは不明。
 
== 備考ゲーム ==
後に[[カプコン]]から、これ本作にした[[ファミリーコンピュータ]]用[[ロールプレイングゲーム]]発売されほか、[[アーケードゲーム]]が稼動してされ、ヒットした。もっとも本宮がキャラクターデザインをしている点を除けば、漫画版との関連性はほとんど無い。
連載は劉備が国を興す前に短期間で終了し、三国志らしい展開にはならなかった。
これについて作者は、単行本7巻(最終巻)巻末のあとがきで「ジャンプのアンケートではかなり低かったので連載は終了してしまったが、愛着がある作品だった」と語っている。しかし、[[コミックGON!]]創刊号([[ミリオン出版]])で当時の週刊少年ジャンプ各号のアンケート結果が公開されており、それを見る限りでは本作はアンケート人気の上位を維持し続けていた事が判明している。このことから実際は本宮が自ら連載を終了させた可能性が高く、これを裏付けるように、自分には連載を途中で投げ出してしまう癖があると語っている(本宮の半ノンフィクション作品である[[やぶれかぶれ (漫画)|やぶれかぶれ]]においての、作中の人物としての[[西村繁男]]の台詞より)。
 
後に[[カプコン]]から、これを元にした[[ファミリーコンピュータ]]用[[ロールプレイングゲーム]]を発売したり、[[アーケードゲーム]]が稼動してヒットした。もっとも本宮がキャラクターデザインをしている点を除けば、漫画版との関連性はほとんど無い。
 
上記のカプコンが発表したゲーム版がアジア圏ではかなり人気を博し、台湾ではファミコン版を基に勝手に作られた未認可のゲーム続編がいくつも存在している。しかし本宮ひろ志のキャラクターまでは引き継かず、三国志を題材にした同名の作品の印象が強くなり、その中でも『呑食天地』(現地向けの直訳タイトル)シリーズはオンラインゲーム化までされ、未公認作品としての域を越えた存在になってしまった。ちなみにオンライン化された『呑食天地3』は『[[ほのぼのモグウ日記]]』というタイトルで日本でもサービスが開始されている。
未公認作品としての域を越えた存在になってしまった。ちなみにオンライン化された『呑食天地3』は『[[ほのぼのモグウ日記]]』というタイトルで日本でもサービスが開始されている。
なおアーケード版『[[天地を喰らう2・赤壁の戦い]]』のアジア向けタイトル名は『三国志2』である。
 
[[セガ]]のオンライントレーディングカードアーケードゲーム[[三国志大戦2|三国志大戦]]において、同作品中の劉備・関羽・張飛が「レジェンドカード」として登場している。さらにVer2.1で諸葛亮・趙雲・呂布・[[馬超]](原作未登場の馬超は新規に書き下ろされている)が追加された。
 
パソコン版は[[ウィンキーソフト]]、PCエンジン版は[[NECアベニュー]]、パチスロは[[ロデオ (企業)|ロデオ]]、パチンコは[[豊丸産業]]、ソーシャルゲームはCROOZ。それ以外の作品は[[カプコン]]が制作・販売。なお、カプコン製作のゲームは、原作に登場する天上界、魔界のキャラクターは登場しない
== ゲーム ==
パソコン版は[[ウィンキーソフト]]、PCエンジン版は[[NECアベニュー]]、パチスロは[[ロデオ (企業)|ロデオ]]、パチンコは[[豊丸産業]]、ソーシャルゲームはCROOZ。それ以外の作品は[[カプコン]]が制作・販売。
尚、カプコン製作のゲームは、原作に登場する天上界、魔界のキャラクターは登場しない。
 
'''=== パソコン(PC88/X1)''' ===
;天地を喰らう 魔界三国志
:ロールプレイングゲーム。劉備たち武将を動かして、原作に登場する魔界の怪物を退治する。
 
'''=== ファミコン''' ===
;* [[天地を喰らう (ファミリーコンピュータ)]]
*:ロールプレイングゲーム第1作。HPが兵士数になっており、減少に伴い相手に与えるダメージも減るのが特徴。
;* [[天地を喰らうII 諸葛孔明伝]]
*:ロールプレイングゲーム第2作。
 
'''=== スーパーファミコン''' ===
;* [[天地を喰らう 三国志群雄伝]]
*:シミュレーションゲーム。
 
'''=== ゲームボーイ''' ===
;* [[天地を喰らう (ゲームボーイ)]]
*:ロールプレイングゲーム
 
'''=== アーケード''' ===
;* [[天地を喰らう (アーケードゲーム)]]
*:アクションゲーム第1作。2人同時プレイ可。プレイヤーは劉備、関羽、張飛、趙雲から選択。馬に乗って左右攻撃ボタン、計略ボタンを駆使して戦う。黄巾賊の乱から始まり、董卓打倒までのストーリー。
*:家庭用ゲーム機では[[PCエンジン]][[SUPER CD-ROM²|SUPER CD-ROM²]]に移植されたが、1人プレイ専用でキャラが小さくなり、計略がなくなってメガクラッシュになっているなど全体的にスケールダウンしている。
;* [[天地を喰らう2・赤壁の戦い]]
*:アクションゲーム第2作。ファイナルファイトタイプの横スクロールベルトアクション。プレイヤーは関羽、張飛、趙雲、[[黄忠]]、[[魏延]]から選択。家庭用ゲーム機では[[セガサターン]]と[[プレイステーション]]に移植された。
*:アジア向けタイトル名は『三国志2』。
 
'''=== パチスロ''' ===
;* 天地を喰らう(パチスロ)
*:ロデオが展開しているパチスロ「本宮ひろ志」シリーズで初の3DCGを駆使した演出が特徴的。また、天上界の天女などの原作のキャラも登場。
 
'''=== パチンコ''' ===
;* CR 天地を喰らう
*:パチスロ版同様、天上界の天女などの原作のキャラも登場。3DCGを駆使したリーチ演出もある。
 
'''=== ソーシャルゲーム''' ===
;* 天地を喰らう
*:[[Mobage]]と、[[mixi]]ゲームで運営している基本プレイ無料(ガチャプレイ有料)のカードバトルゲーム。原作のキャラ以外に、本宮ひろ志書下ろしの三国志の武将(カプコンのゲームとは別デザイン)が登場。
 
{{DEFAULTSORT:てんちをくらう}}