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ラジウムが[[アルファ崩壊]]して[[ラドン]]になる。ラジウムの持つ[[放射能]]を元に[[キュリー (単位)|キュリー]](記号 Ci)という単位が定義され、かつては放射能の単位として用いられていた。現在、放射能の単位は[[ベクレル (単位)|ベクレル]](記号 Bq)を使用することになっており、1 Ciは3.7 × 10<sup>10</sup> Bqに相当する。なお、ラジウム224、226、228は [[世界保健機関|WHO]] の下部機関 '''IARC''' より[[発癌性]]があると (Type1) 勧告されている。
 
以前は、[[放射線]]源として医療分野等に使用されたが、現在は[[コバルト60]]に取って代わられている。また、1990年代以前は時計の文字盤などの[[蓄光|夜光塗料]]として利用されていた。ラジウムを含有する夜光塗料を扱う従業員(ラジウムペインター)は、時計の文字盤に夜光塗料を塗布する際に筆先を舐めて体内にラジウムを取り込むことがあった。ラジウムは骨に蓄積しやすいため、ラジウムが発する放射線によって、顎の骨の骨髄炎、白血病、骨肉腫が従業員に多発した。エックス線診断用血管造影剤トロトラスト(トリウムの放射線による肝がん等の晩発障害)とともに、内部被ばくによる障害の代表的事例として知られる<ref>[http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_No=09-03-01-10 ATOMICA 夜光塗料による放射線がんの発生]</ref>
 
[[2011年]]10月、[[東京都]][[世田谷区]]の木造民家の床下からラジウムが発見された。この床下のラジウムは毎時600マイクロ[[シーベルト]](年間5000ミリシーベルト)であった。この木造民家に50年間も住んだ女性(当時92歳)は最小限年間140ミリシーベルトを被爆しており、50年間の積算継続線量は9000ミリシーベルトである。この女性は病気とは無縁で癌になったことはなく、ここで育った3人の子供もさしたる病気をしたことはない<ref>『週刊新潮』2011年10月27日号</ref><ref>中川八洋『脱原発のウソと犯罪』</ref>。