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ムカイ (会話 | 投稿記録)
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===形状・用途による分類===
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:'''並平'''(なみひら) - 四角形の板を凹方向に湾曲させたのみの形状をなす本瓦葺の瓦。丸瓦(牡瓦)に対する牝瓦。
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:'''敷平'''(しきひら) - 軒平瓦の下に葺く瓦。
;軒瓦
:'''桟瓦'''(さんがわら)
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::詳細は[[粘土瓦]]に詳しいが、桟瓦は日本の江戸時代中期に発明された形状の瓦である。本瓦の丸と平を1枚に合わせた形状で、通常の本瓦よりも軽量である。
;袖瓦
::'''並桟'''(なみさん) - 右下部に切込みがある。
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::'''切込桟'''(きりこみさん) - 左上部と右下部に切り込みがある。
;棟瓦
::'''引掛桟'''(ひっかけさん) - 表は切込桟瓦と同じであるが、裏面に瓦桟に引掛けるための突起がある。
:斜面と斜面の接合部に使われる瓦。
::'''S型''' - 平瓦と丸瓦を一体化させたような形状の桟瓦。大正期に輸入されたスペイン瓦から発想を得て開発された。
;隅瓦
::'''F型''' - 桟瓦の一種。平板瓦ともいう。接合部以外は起伏が少なく、平坦である。明治期にフランス人のアルフレッド・ジェラールによって開発された。
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::'''J型''' - 本瓦や桟瓦などの日本の従来からある形の瓦のこと。S型やF型などの洋瓦に対する区分。
;円瓦
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::'''並丸'''(なみまる) - 円筒を縦に割ったような形状をなす本瓦葺の瓦。平瓦(牝瓦)に対する牡瓦。
;掛瓦
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::破風の上部に作られる蓑甲(みのこう)に葺く瓦のこと。
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::'''掛巴''' - 蓑甲部分の先端を飾る軒丸瓦のこと
;[[鬼瓦]]
::'''掛唐草''' -蓑甲部分の先端を飾る軒平瓦のこと
:斜面と斜面を接合した突端部に使われる瓦。厄除けと装飾のため鬼面をかたどったのが呼称の由来だが、現代では鬼面の有無を問わず「鬼瓦」と呼ばれる。
:;袖瓦
;J型
::蓑甲でない破風上部に葺かれる瓦。けらば瓦、妻瓦(つまがわら)ともいう。
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::'''けらば平瓦'''
;S型
::'''けらば桟瓦'''
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::'''けらば唐草'''
;F型
:;軒瓦
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::'''軒丸'''(のきまる) - 本瓦葺の丸瓦の瓦当部分の瓦のこと。別名「鐙瓦」(あぶみがわら)。巴文が描かれることが多いので'''巴瓦'''(ともえがわら)とも通称される。
:::'''隅巴'''(すみどもえ) - 軒隅の先端をおさめる軒丸瓦のこと。
::'''軒平'''(のきひら) - 本瓦葺の平瓦の瓦当部分の瓦のこと。別名「宇瓦」(のきがわら)。唐草文が描かれることが多いので'''平唐草'''(ひらからくさ)とも通称される。
:::'''隅唐草'''(すみからくさ) - 軒隅をおさめる軒平瓦のこと。
:::'''滴水瓦'''(てきすいがわら) - 軒平瓦瓦当の下部を1か所花弁形に形作り、また雨垂れをよくするために、瓦当部分を垂直に垂らすのが特徴。軒平瓦の一種。中国明朝時代に普及した軒平瓦で、日本へは[[豊臣秀吉]]の[[文禄・慶長の役]]を通じて朝鮮半島から取り入れられた。高麗瓦、朝鮮瓦の異名がある。
:;棟瓦(大棟・平降棟・隅降棟)
::'''雁振'''(がんぶり) - 棟の最上にのせる瓦。がんぶりの字には「冠」も当てられる。伏間瓦ともいう。瓦丸がんぶりのほかに箱がんぶり、などがある。
::'''熨斗'''(のし) - 棟に積み上げられる瓦。平瓦とは違い凸方向にむくりがある。
::'''ひも熨斗'''
::'''面戸瓦'''
:::'''かつお面戸'''
:::'''かに面戸'''
:::'''くし面戸'''
:;棟飾(おもに装飾のための瓦)
:斜面と斜面を接合した突:'''[[鬼瓦]]'''(おにがわら) - 棟の妻側先端部に使われる装飾の瓦。厄除けと装飾のため鬼面をかたどっ施したのが呼称の由来だが、現代ある。鬼面の有無を問わず「鬼瓦」と呼ばれる。
::'''獅子口'''(ししぐち) - 頭上に3つから5つの「経の巻(ぎょうのまき)」という丸瓦状の瓦を付けたもの。鬼瓦と同様の棟飾である。
::'''鳥衾'''(とりぶすま) - 棟の鬼瓦上に付けられる棒状の瓦。鬼瓦を固定するための役瓦であったが、[[鯱]]や[[鴟尾]]のように装飾化した。
 
 
== 歴史 ==
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==日本の瓦産地==
日本の産地として三州(愛知県)・石州(島根県)・淡路(淡路島)が3大産地として有名である。他に京都(伏見)、菊間(愛媛県菊間町)、備前(備前市)、伊予(伊予市)、深谷(埼玉県深谷市)、安田瓦(新潟県阿賀野市)など、多数の産地がある。
 
== 慣用句 ==
*「瓦解(がかい)」は組織などが崩れると言う意味に使われる。
:[[広辞苑]]では瓦解を「一部が落ちれば、その余勢で他の多くの瓦が崩れ落ちるように」と形容している。しかし一方で[[阿辻哲次]]は、この場合の「瓦」とは、中国での字本来の意味である素焼きの土器(瓦笥(かわらけ・素焼きの食器)など)のことであり<ref>小林信明編『新選漢和辞典』小学館、1963年。</ref>、屋根瓦が崩れ落ちる様子ではなく素焼きの土器が砕ける様子であるとしてう(る<ref>阿辻哲次著『部首のはなし 22、 書)。社 2006年<!--屋根瓦に限定して使うのは日本だけらしい/ref>(不確かな表現でしたのでコメントアウトしました。また、海鼠壁のように壁に貼り付けたり、堂塔の基壇に敷くなどして用いられていますし、瓦版のような用途もありますので限定はされていないと思われます。)-->
 
== 脚注 ==