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Parrot193 (会話 | 投稿記録)
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'''水飴'''(みずあめ)は、[[デンプン]]を[[酸]]や糖化[[酵素]]で[[糖化]]して作られた粘液状の[[甘味料]]。[[グルコース|ブドウ糖]]、[[マルトース|麦芽糖]]、[[デキストリン]]などの混合物で、主成分は[[麦芽糖]]である。常態ではほぼ透明だが、混練して空気を含ませると銀白色を呈する。
 
== 概要製造 ==
[[File:Mizuame 001.jpg|thumb|水飴]]
 
古くは、[[玄米]]を発芽させ、玄米中の糖化酵素を利用して製造されていた。時代が下ると、[[発芽玄米]]より効率の良い[[麦芽]]が糖化酵素の供給源として利用されるようになり(麦芽水飴)、現在では、デンプンに[[シュウ酸]]を加え、[[加水分解]]して作られている(酸糖化法)。シュウ酸は有毒なうえ酸味があるので、炭酸カルシウムを加えて水に不溶な[[シュウ酸カルシウム]]としたのち、[[濾過]]して取り除く<ref>{{Cite book|和書
|author = 村田徳治
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}}</ref>。還元水飴というものもあるが、これは水飴を加工した[[糖アルコール]]を主成分とする甘味料であり、水飴ではない。酸糖化法で製造された水飴は、無色透明でほぼ水分と糖質しか含まないが、麦芽水飴は原料に由来する[[ミネラル|ミネラル分]]がわずかに含まれ風味を有し、[[蜂蜜]]に似た[[琥珀]]色をしている。この色が飴色の由来である。発祥については、[[アルコール飲料|酒]]作りのためにデンプンを糖化したものを、有史以前より製造していたと見られており、日本では[[京都]]が発祥とする説もあるが、詳しい経緯や場所は今も不明である。
 
== 利用 ==
[[飴]]としてそのまま食べるほか、調理材料として広範に利用される。[[砂糖]]が日本に伝来する前には主要な甘味料として利用されていたが、今でも和菓子では甘味料のひとつとして使われている。砂糖の結晶化を阻害する性質があるため、糖分濃度の高い食品に添加することで、滑らかな口当たりを保つ事が出来る。また、[[和菓子]]のつや出しや、保湿目的で使われることもある。[[マクロビオティック]]では砂糖の代わりに甘味料として使われることが多く、海外での需要も高まっている。[[照り焼き]]のてり出しにも使われる。昭和40年代頃まで盛んに行われていた[[紙芝居|街頭紙芝居]]には水飴が付き物で、子供たちが水飴を割り箸で攪拌して遊びながら、[[おやつ]]として食べていた。[[南部煎餅]]に水飴を挟んだものは「[[飴せん]]」として知られている。