「DL表記法」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
27行目:
| 出典=<!---->
}}
{{Smaller|D}}/{{Smaller|L}} 表記法では、その分子をグリセルアルデヒドに対応させることで名づける。グリセルアルデヒドそのものがキラルであり、2つの光学異性体を {{Smaller|D}} と {{Smaller|L}} に呼び分けることができる。右図に{{Smaller|D}}体のグリセルアルデヒドを示す。{{Smaller|L}}体は-Hと[[ヒドロキシ基]](-OH)が、または[[カルボン酸]](-COOH)とヒドロキシメチル基(-CH<sub>32</sub>OH)が入れ替わったものである。
 
この表記法によりどちらの光学異性体であるかを一義的に表記できる。ただ、グリセルアルデヒドと良く似た小さな生体由来化合物の場合、この表記が容易であるとは限らない。グリセルアルデヒドは、特定の[[化学反応]]を用いれば、その[[立体配座]](コンフォメーション)を変えることなく、広く用いられるキラル分子を生成することができる。これが、{{Smaller|D}}{{Smaller|L}}表記法という命名法が用いられる歴史的経緯となった。例えば、[[アミノ酸]](アミノ酸と[[糖類]]は{{Smaller|D}}{{Smaller|L}}表記法が良く用いられる生体分子の代表例である)の[[アラニン]]は2つの光学異性体を持っており、それらはそれぞれがどちらのグリセルアルデヒド異性体に由来するかによって表記される。なお、[[グリシン]]はグリセルアルデヒドから派生するアミノ酸であるが、キラルではない(アキラルである)ため光学異性体を持たない。対して、アラニンはキラルなのである。