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{{Wiktionarypar|現実}}
'''現実'''(げんじつ、{{lang-en-short|Reality, Actuality}})は、いま目の前に[[事実]]として現れているもののこと。[[対義語|対語]]は'''虚構'''([[フィクション]])ないし'''[[理想]]'''。あるいは現実とは、個々の主体によって体験される出来事を、外部から基本的に制約し規定するもの、もしくはそうした出来事の基底となる一次的な場のことである。現実と区別されるのは、嘘や真実を組み合わせてできたものである。
 
== 概要 ==
[[仮想現実]]においては、「上位」あるいは「より基底的」とされた現実に対しては、「下位」あるいは「派生的」なシミュレートされた現実は虚構の側面を有することになる。<ref>なお、「上」「下」という表現については、より「現実」のがわのものは、優先度や制約性に着目したときは「上位の」と表現されるのに対し(決定のオーダーにおける上位というイメージである)、基底性など、「下で支える」という点に着目したときは「下位の」という表現が選ばれる傾向があり(マルクス主義の「下部構造」など)、一定の紛らわしさが存在する</ref>これに対し、[[バーチャルリアリティ]] virtual realityという場合の現実は、機能面だけを実現したvirtual companyがあるように、少なくともその本質や効果においては実物と同等の、実質的な現実をあらわす。しかしながら、現実に起こることもある。
 
== 現象と現実 ==
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== 仮想と現実 ==
[[仮想現実]]においては、「上位」あるいは「より基底的」とされた現実に対しては、「下位」あるいは「派生的」なシミュレートされた現実は虚構の側面を有することになる。<ref>なお、「上」「下」という表現については、より「現実」のがわのものは、優先度や制約性に着目したときは「上位の」と表現されるのに対し(決定のオーダーにおける上位というイメージである)、基底性など、「下で支える」という点に着目したときは「下位の」という表現が選ばれる傾向があり(マルクス主義の「下部構造」など)、一定の紛らわしさが存在する</ref>これに対し、[[バーチャルリアリティ]] virtual realityという場合の現実は、機能面だけを実現したvirtual companyがあるように、少なくともその本質や効果においては実物と同等の、実質的な現実をあらわす。しかしながら、現実に起こることもある。
 
仮想と現実について[[西部邁]](評論家)はこう述べている。「リアリティ、つまり「現実性」という言葉がある。仮想性と現実性の関係はどのようなものか。現実とは、長期的に安定している仮想のこと、つまり繰り返して再現される現象のことなのである。つまり、現実性とは、このような特殊な(というより慣習にもとづいているため極度に安定した)形態の仮想性なのだ。たとえば、自分の連れ合いや子供を親密な家族とみなすのは「仮想現実」にすぎない。しかしその仮想現実が日々反復されるなら、家族の人間関係が自分の周りに揺るぎない「現実」として在る、とその人は思うに至るだろう。」<ref>{{Cite book|和書|author=西部邁|title=虚無の構造|year=2013|publisher=中央公論新社|series=中公文庫|page=172}}</ref>