「森林限界」の版間の差分

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[[温度]]や[[雪|積雪]]、[[風]]などによる影響で決定される。このため、[[緯度|高緯度]]ほど森林限界は低くなる傾向にある(植生の水平分布)。高緯度地方では、海岸線が森林限界(と木本限界)を超えることすらある(→[[ツンドラ]])。
 
日本においては主に夏の温度・積算温度に従うようである。[[北海道]]の[[利尻島]]では[[標高]]約500m、北海道の[[大雪山]]や[[日高山脈]]で約1000 - 1500m、[[東北|東北地方]]で約1600m、[[日本アルプス]]中央部や[[富士山]]では約2500mほどである。ただし、北斜面か南斜面か、積雪量に加えて雪崩の起きやすさ、土壌の性質や安定性などの条件により、同じ山域でも場所によって森林限界の高さは大きく異なる場合がある。北半球の中緯度以北では[[暖かさの指数]]15と森林限界がほぼ一致するとされる。また、[[ウラジミール・ペーター・ケッペン|ケッペン]]は「''森林限界は月平均気温の最高が10℃の等温線と一致する''」と主張したが、これは特に南半球ではズレが大きくなり、適用できないとの指摘がある。
 
日本では亜高山帯林からハイマツ帯へ、短い距離で樹種と景観が一変するため、森林限界より上からは森林限界を容易に目視することが可能であることが多い。しかし、ハイマツは北東アジア特有の植物であり、世界的に見ると亜高山帯と同じ樹種が次第に疎林・低木化して、最後には姿を消す場合も多く、その場合は森林限界は明確な1本の線ではなく、幅の広い移行帯となる。高緯度地帯においてはこのような移行帯を森林ツンドラと呼び、ときには南北数百キロに達する場合もある。
 
世界でみると、[[熱帯]]では3600 - 3800m、[[ヨーロッパ]]では1800mが森林限界になりうる。
 
なお、ハイマツ帯を高山帯に含めるかどうかは議論がある([[ハイマツ]]の項および[[亜高山帯針葉樹林]]の項を参照)。