「東武1720系電車」の版間の差分

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主回路機器は[[東武2000系電車|2000系・2080系]]と共通で、主電動機は[[東洋電機製造]]製TDK-824形補償巻線付自己通風形直巻電動機(端子電圧375V、電流225A、1時間定格出力75kW、定格回転数1,600rpm、最高回転数5,000rpm、最弱め界磁率20%、質量665kg)を搭載した。また、主制御器は多段式電動カム軸方式の[[日立製作所]]製MMC-HTB-10C(直列10段、並列8段、弱め界磁5段、発電制動17段)で、日光線の勾配区間用に抑速ブレーキを装備した。駆動方式は[[中空軸平行カルダン]]、歯車比は75:20(3.75)で当時カルダン駆動車としては[[国鉄181系電車|国鉄151系電車]](3.50)、[[小田急3000形電車_(初代)|小田急3000形電車「SE」車]](3.71)に次ぐ高速運行用の仕様であった。全界磁定格速度が66km/hと高い上に、弱め界磁制御を20%まで行うことによって上記の高速性能を確保している。
 
[[ブレーキ|ブレーキ装置]]は[[発電ブレーキ]]併用[[電磁直通ブレーキ]](HSC-D)であり、常用・[[非常ブレーキ]]時ともに発電ブレーキを併用した。
 
台車は、当初[[アルストム]]式軸箱支持方式の[[空気バネ|空気ばね]]台車[[住友金属]]製FS334(東武形式TRS-60M、固定軸距2,100mm)を装着していたが、増備途中でS形[[ミンデン (ノルトライン=ヴェストファーレン)|ミンデン]]式軸箱支持方式の同FS370(TRS-67M、固定軸距2,300mm)に変更され、初期の編成についても全て後者へ換装された。
 
全[[動力車|電動車]]方式の6両固定[[編成 (鉄道)|編成]]で、[[鉄道の車両番号|車両番号]]は第1編成は1721 - 1726・第2編成は1731 - 1736・・・と付番され、[[浅草駅|浅草]]方が17○1・[[東武日光駅|東武日光]]方が17○6となっている。一方、旅客案内上の号車番号は逆に東武日光方が1号車で浅草方が6号車である。
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* その他、[[絨毯|カーペット]]や壁紙、天井の取替え。
* [[貫通扉]]を透明アクリル一枚板から窓付きのものへと交換。
 
== 高速試験 ==
就役間もない1960年11月12日には非公式ながら1720系および1700系による高速試験が行われている。最高速度を時速105kmから時速110kmに、目標としては115kmまで引き上げることを目的に行われた。この試験の結果、時速110kmへの引き上げが妥当だとして、当面時速110kmとして対応することになった。
さらに19日にも中間車2両を抜いた4両編成で試験が行われた。しかし、高速で走行していた状態から非常ブレーキをかけた際に[[滑走]]し、全車輪が大きく摩耗してしまった。そのため、この時の高速試験は中止されている<ref>花上嘉成 『東武デラックスロマンスカー 1720系と東武特急の歩み』 JTBキャンブックス</ref>。
 
== 事故と5700系代走 ==