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イギリス軍はイギリス本国と[[イギリスの海外領土|海外の領土]]を防衛してイギリスの幅広い将来的国益を保護し<!-- wider security interests -->、国際的な平和維持活動の支援を任ぜられている<ref>{{Cite web | url = http://www.armedforces.co.uk/mod/listings/l0002.html | title = THE MISSION OF THE ARMED FORCES | publisher = Armed Forces | language = 英語 | accessdate = 2009-03-02}}</ref>。その他にも、[[北大西洋条約機構|NATO]]へ正規参加しており、合同作戦の活動を行っている。
 
[[合]]常任理事国が経験した20世紀以降の戦争のうち、[[アメリカ]][[ベトナム戦争]][[ロシア]]は帝政時代に[[日露戦争]][[中国]][[中越戦争]]で敗戦し、[[フランス]]に至っては[[ナチス・ドイツ]]に占領されたという歴史がある中、20世紀以降の近代戦争において負け無しであり、歴史的な大国の中では稀な常勝軍である<ref>世界の軍隊99の謎 p54 (彩図社)</ref>。
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=== 冷戦 ===
[[ファイル:Avro Vulcan Bomber RAF.JPEG|thumb|right|[[3Vボマー]]の1つ[[アブロ バルカン]]]]
第二次世界大戦の終後、経済的、そして政治的な低迷により世界的な役割の縮小として反映された<ref name="focus_on_europe">{{Cite web | url = http://www.raf.mod.uk/rafcms/mediafiles/F21E81DC_E902_D3CE_488720FE8488434D.pdf | title = FOCUS ON EUROPE, www.raf.mod.uk | publisher = Royal Air Force | language = 英語 | accessdate = 2009-03-02}}</ref>。それは、[[1956年]]の[[スエズ戦争]]間に生じた政治敗北によって表面化した。[[1957年]]の[[防衛白書]]では、徴兵の廃止と[[1962年]]までにイギリス軍の規模を690,000名から375,000名まで縮小することが決められた。政府は人員縮小後も従来の軍事力に代わるものとして[[核抑止|核抑止力]]の[[ドクトリン]]を見出した。まず最初にイギリス空軍による[[無誘導爆弾|自由落下爆弾]]式[[核爆弾]]の装備がはじまったが、最終的に[[潜水艦発射弾道ミサイル]]で代替された。
 
イギリス軍は治安や安全保障といった観点から恒久的に配備を続けていた「スエズの東」をアメリカ合衆国による保証が形成されるに従って、経済的理由により1960年代から段階的な撤回のプロセスが行われた。1970年代の中期までに、[[アデン]]、[[バーレーン]]、[[オマーン]]、[[シャールジャ]]、[[モーリシャス]]、[[マレーシア]]、[[シンガポール]]から撤退が完了した。[[1975年]]に[[南アフリカ共和国|南アフリカ]]、[[1979年]]に[[マルタ]]と協定の期限が切れ、現在まで維持しているブルネイや[[1997年]]に撤退した[[香港]]はスエズの東に存続したが適度な削減が行われた。
 
[[1985年]]までに72,929名がヨーロッパに配置されたように主力はヨーロッパのNATOに委託された<ref name="focus_on_europe" />。[[イギリス陸軍ライン軍団]]と{{仮リンク|イギリス空軍ドイツ軍団|en|British Forces Germany}}は、イギリス軍のなかで最も大規模で、かつ最も重要な海外派遣を象徴した。東大西洋と北海において[[ソビエト連邦]]の潜水艦に対処することが求められ、海軍の艦隊は[[対潜戦]]の専門化が行われた。このプロセスで、4隻の通常航空母艦と2隻のコマンド輸送艦が[[1967年]]から[[1984年]]にかけて廃棄された。そういったNATOへの注力に対する関心が増加する一方で、[[1962年]]に起きたインドネシア・マレーシア紛争では援助を必要とし、[[1970年代]]に[[北アイルランド問題]]やオマーンの[[クーデター]]といった[[低強度紛争]]がイギリス軍の主要任務への懸念となった。
 
== 現代 ==
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しかし、それらによって獲得したイギリス軍の幅広い能力に反し、近年の国防政策はいかなる規模の活動であろうと連合軍の一部として従事することの想定が方針化している。実際にイギリス単独で行った大規模な作戦行動は、[[1982年]]にあった[[フォークランド戦争]]のみで、[[ボスニア紛争|ボスニア戦争]]、[[コソボ紛争|コソボ戦争]]、[[アフガニスタン紛争 (2001年-)|アフガニスタン侵攻]]、[[イラク戦争]]など連合軍での作戦行動がほとんど慣例となりつつある。防衛政策も[[1998年]]に[[国防戦略見直し]] (SDR; [[:en:Strategic Defence Review|Strategic Defence Review]]) を発表し、この計画に基づいた戦力の保持を行っている。
 
量的な軍隊から海外展開能力の強化や即応性の向上などに注力し、コンパクトで機能的な軍隊の保持に努め、同時に1つの大規模作戦への参加と、2つの中規模作戦への参加する能力を目標として整備された。総国防支出も冷戦終了後の[[国内総生産]] (GDP) に対する4.4%と比較して、現在は2.2%の計上に減じている<ref>[http://www.hatareview.org/ardy.html NATO Military Expenditure In The Post Cold War Era], www.hatareview.org {{En icon}}</ref>。
 
=== イギリス軍が駐留している国 ===
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[[ファイル:HMS Invincible (R05).jpg|thumb|200px|[[航空母艦]] [[インヴィンシブル (空母)|インヴィンシブル]]]]
{{Main|イギリス海軍}}
イギリス海軍 (Royal Navy) は水上艦隊 ([[:en:Royal Navy surface fleet|Surface Fleet]])・潜水艦隊 ([[:en:Royal Navy Submarine Service|Submarine Service]])・[[艦隊航空隊]] (Fleet Air Arm) と、[[イギリス海兵隊|海兵隊]] (Royal Marines)、補助艦隊 ({{interlang|en|Royal Fleet Auxiliary}})、海上予備軍 ({{interlang|en|Royal Maritime Auxiliary Service}}) などの予備艦隊で構成されている。[[2007年]]の時点で、88隻からなる艦隊がイギリス海軍によって運用されており、補助艦隊の23隻がこれを支援している<ref>[http://www.royal-navy.mod.uk/server/show/nav.2230 Fleet Today], royal-navy.mod.uk {{En icon}}</ref><ref>[http://www.royal-navy.mod.uk/server/show/nav.5435 RFA Fleet Today], royal-navy.mod.uk {{En icon}}</ref>。イギリス海軍は[[アメリカ海軍]]や[[フランス海軍]]日本の[[海上自衛隊]]と肩を並べる世界的な展開能力を持つ[[外洋海軍]] (Blue-water navy) の1つに数えられる<ref>[http://www.henryjacksonsociety.org/sections/britain_world/naval_trident The Royal Navy: Britain’s Trident for a Global Agenda], www.henryjacksonsociety.org {{En icon}}</ref>。
 
国防戦略見直しによって、現在は[[ディーゼル・エレクトリック方式|ディーゼル・エレクトリック式機関]]を有する沿岸型潜水艦 (Hunter-Killer Submarine) が退役し、戦略型原子力潜水艦 (SSBN) など原子力推進で統一されており、イギリス海軍の[[ヴァンガード級原子力潜水艦]]はイギリスの[[核抑止|核抑止力]]という責務を負っている。
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[[憲兵]]の役割を任ぜられる空軍警察 ([[:en:Royal Air Force Police|RAF Police]]) と基地の防衛などを担う空軍連隊 ([[:en:RAF Regiment|RAF Regt]])
など地上部隊もイギリス空軍は保有している<ref>[http://www.raf.mod.uk/rafregiment/roles/ Roles, The RAF Regiment], www.raf.mod.uk {{En icon}}</ref>。しかし、基地などの施設防衛は陸軍のイギリス砲兵が引き継ぎ、削減される予定である<ref>[http://www.armedforces.co.uk/raf/listings/l0041.html RAF Regiment & RAF Reserves], www.armedforces.co.uk {{En icon}}</ref>。
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