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| assets = €96.9890 億 <small>(end 2012)</small><ref name="AR2010" />
| num_employees = 31,338 <small>(average, 2012)</small><ref name="AR2010" />
| subsid = {{仮リンク|スコティッシュ・パワー|en|Scottish Power}}、{{仮リンク|イベルドローラUSA|en|Iberdrola USA}}、{{仮リンク|エレクトロ (ブラジルの電力会社)|en|Elektro|label=エレクトロ}}
| homepage = [http://www.iberdrola.com www.iberdrola.com]
| intl = yes
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'''イベルドローラ'''({{IPA-es|iβerˈðɾola}})はスペインの[[多国籍企業|多国籍]]電力公益企業。[[公開会社でない株式会社|非公開会社]]であり、本社は[[バスク自治州]][[ビルバオ]]に存在する。
 
四大陸、数十の国で31,330人を雇用しており、3167万人の顧客にサービスを提供している。子会社にスコットランドの{{仮リンク|スコティッシュ・パワー|en|Scottish Power}}、アメリカの{{仮リンク|イベルドローラUSA|en|Iberdrola USA}}、ブラジルの{{仮リンク|エレクトロ (ブラジルの電力会社)|en|Elektro|label=エレクトロ}}などが存在する。
 
2001年に国際的拡張と成長の計画に着手して以来、イベルドローラは時価総額においてスペイン最大のエネルギーグループとなり<ref>{{cite news|url=http://www.invertia.com/mercados/bolsa/indices/acciones.asp?idtel=IB011IBEX35|title=IBEX35 Stock|date=06 nov 2011|work= |publisher= |accessdate=2011-11-06}}</ref>、風力発電のグローバルリーダーであり<ref>{{cite news|url=http://www.energias-renovables.com/energias/renovables/index/pag/Renovables/botid/1/tip/articulo/tag/Renovables/pagid/15324/title/World%20leader%20achieves%20record%20output%20in%20first%20quarter%20of%202011/|title=World leader achieves record output in first quarter of 2011|date=6 May 2011|work= |publisher=Energías Renovables|accessdate=2011-05-06}}</ref>、時価総額で世界最大規模の公益企業となっている。
 
== 歴史 ==
イベルドローラの起源は20世紀初期にスペインの工業化に伴って設立された複数の電力会社からなる。1901年にビルバオでJuan de Urrutiaの率いる企業家によってハイドロエレクトリカ・イベリカ(Hidroeléctrica Ibérica)社が設立された。ハイドロエレクトリカ・イベリカの株主は1907年にもマドリードやバレンシアで電力を供給するために1907年にハイドロエレクトリカ・エスパニョーラ(Hidroeléctrica Española、ハイドローラ)社を設立している。また、同じくスペインのサルトス・デル・ドゥエロ(Saltos del Duero)社は1935年に国内で最初の水力発電所のRicobayo power plantを設立した。
 
スペインは20世紀の初期に経済成長期を経験したものの、1936年に始まった[[スペイン内戦]]によって開発停止された上に施設が破壊され、産業界はなどによって深刻な影響を受け、影響は長期間にわたった。1940年代から国際外交的な孤立に苦しみ、材料価格の高騰や技術の取得に非常な困難を経験した。この状況下、1949年にハイドロエレクトリカ・イベリカ社とサルトス・デル・ドゥエロ社は統合し、イベルドゥエロ(Iberduero)社が誕生した。
 
現在のイベルドローラは1992年11月1日にハイドローラ社とイベルドゥエロ社の合併によって設立された<ref name="file">{{cite web |url=http://www.usc.es/estaticos/congresos/histec05/b21_garcia_diego.pdf |title=''El archivo histórico de IBERDROLA y la industria eléctrica en España'' |author=Juan Carlos García Adán. Yolanda Diego Martín |date= |work= |publisher= |accessdate=16 January 2012}}</ref>。
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その後もイベルドローラは多くの経営統合や買収を試みている。
 
<!--イベルドローラの起源は20世紀初期のスペインの工業化に伴って、Hidroeléctrica Ibéricaが設立されたことに始まる。現在のイベルドローラは1992年11月1日にHidroeléctrica EspañolaとIberdueroの合併によって設立された<ref name="file">{{cite web |url=http://www.usc.es/estaticos/congresos/histec05/b21_garcia_diego.pdf |title=''El archivo histórico de IBERDROLA y la industria eléctrica en España'' |author=Juan Carlos García Adán. Yolanda Diego Martín |date= |work= |publisher= |accessdate=16 January 2012}}</ref>。Hidroeléctrica Españolaはハイドローラとしても知られる1907年に設立された会社であり、Iberdueroは1901年設立のIbéricaとSaltos del Dueroが1949年に合併して成立した会社である。
 
2011年にはスコティッシュ電力とイベルドローラUSA(旧エネルギー・イースト)を統合し、多国籍企業となっている。
 
 
1840年、アメリカ合衆国の企業家がハートフォード電灯会社を設立し、米東海岸でのエネルギーイーストの統合の動きに組み込まれた。スペインでも同様の動きが行われ1901年にビルバオでJuan de Urrutiaの率いる企業家がHidroeléctrica Ibéricaを設立した。Hidroeléctrica Ibéricaの株主は1907年にもマドリードやバレンシアで電力を供給するためにHidroeléctrica Españolaを設立している。10年後、Saltos del Dueroは1935年に国内で最初の水力発電所のRicobayo power plantを設立した。
 
第一次大戦によって産業は新しいエネルギー源を求めることとなり、大規模な電力流通網が導入された。巨大な不安定性の中、経済・金融的な不確実性に耐えうるようにするためアメリカの電力企業同士が協力を始めた。
 
スペインは20世紀の初期に経済成長期を経験したものの、1936年に始まったスペイン内戦による開発停止や、施設の破壊などによって深刻な影響を受け、それはその後20年にわたり影響を及ぼした
 
スペインは1940年代には国際的な孤立に苦しみ、価格の高騰によって技術と材料製品の獲得で非常な困難を経験した。この状況下でHidroeléctrica IbéricaとSaltos del DueroはIberdueroに統合する事となった。
 
1955年、南スコットランド電力局が設立され、1990年にはスコティッシュ・パワーとなった。1992年、Hidroeléctrica EspañolaとIberdueroは提携し、イベルドローラとなった。20世紀末には、イベルドローラはメキシコやブラジルなどのラテンアメリカに進出を開始した。
 
ニューヨーク州電気ガスによるメイン中央電力、南部コネチカットガス、コネチカット天然ガス、バークシャーガス、ロチェスターガス&エレクトリックの親会社RGSエネルギーグループの買収のあと1998年にエネルギーイーストが誕生した。
 
現会長のホセ・イグナシオ・サンチェス・ガランが2001年に就任して以降、イベルドローラは[[再生可能エネルギー]]に焦点を当て始めた。その後、国際的な経営の強化を続け、2007年にはスコティッシュパワー<ref>http://www.heraldscotland.com/business/company-news/iberdrola-plans-to-see-out-5bn-investment-plan.17918440 Iberdrola plans to see out £5bn investment plan</ref>とエネルギーイースト<ref>http://www.power-eng.com/news/2012/06/23/international-growth-helps-iberdrola-maintain-stable-profits-and-dividends-during-the-crisis.html International Growth Helps Iberdrola Maintain Stable Profits and Dividends During the Crisis</ref>の統合を通して英国と米国でのプレゼンスを拡大させた。-->
1997年には[[レプソル]]との統合を試みたが、企業間で合意が形成できずに失敗した。1999年にも再度[[レプソル]]との統合を試みたものの、[[レプソル]]の主要株主のLa Caixaに拒否された。2000年にはイベルドローラとスペインのエネルギー大手[[エンデサ]]の統合が試みられたが、当時のスペイン首相[[ホセ・マリア・アスナール]]に課された条件を満たせなかったために失敗した。2003年には[[ガス・ナトゥラル・フェノーサ|ガス・ナトゥラル]]に敵対的買収を仕掛けたものの、これはスペインの{{仮リンク|国家エネルギー委員会 (スペイン)|en|Comisión Nacional de Energía (Spain)|label=国家エネルギー委員会}}によって拒絶された。
 
現会長のホセ・イグナシオ・サンチェス・ガランが2001年に就任して以降、イベルドローラは国際化と再生可能エネルギーの利用を進めている<ref>{{Cite web|url=http://www.ecool.jp/foreign/2010/06/iberd21-790.html|title=エネルギー大手イベルドローラ、風力発電に1兆円超を投資 |publisher=ecool|date=2010-06-13|accessdate=2014-01-12}}</ref>。国際化の一環として、2006年11月に{{仮リンク|スコティッシュ・パワー|en|Scottish Power}}を買収し、2007年4月に系列化した。これによってイベルドローラは欧州で3番目に大きな公益事業者となった。2008年には{{仮リンク|イベルドローラUSA|en|Iberdrola USA|label=エネルギー・イースト}}の買収を行った<ref>http://www.democratandchronicle.com/article/20120622/BUSINESS/306220041/Rochester-Gas-Electric-parent-invest-414-million-upstate?odyssey=nav%7Chead Rochester Gas & Electric parent to invest $414 million upstate</ref><ref>{{Cite web|url=http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=newsarchive&sid=acfAUXDxhpxI|title=スペインのイベルドローラ:米エナジーE買収に合意-45億ドル(2) |publisher=bloomberg|date=2007-06-25|accessdate=2014-01-12}}</ref>。20世紀末からは、イベルドローラはメキシコやブラジルなどのラテンアメリカにも進出を開始しており、2011年にはブラジルの{{仮リンク|エレクトロ (ブラジルの電力会社)|en|Elektro|label=エレクトロ}}を買収している<ref>{{Cite web|url=http://www.bloomberg.co.jp/news/123-LFAIM96JIJUS01.html|title=スペイン電力会社イベルドローラ、ブラジルで同業買収へ (Update1)|publisher=bloomberg|date=2011-01-20|accessdate=2014-01-12}}</ref>。
 
=== 歴代社長 ===
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=== スコティッシュ・パワー ===
{{see also|スコティッシュ・パワー}}
スコティッシュ・パワーは1955年に設立された南スコットランド電力局などのスコットランドの国営電力の民営化に伴う改組によって成立した。英国で第4位のエネルギー生産者で、560万人の顧客に配電し、8000人の雇用を抱えている。水力、火力、コンバインドガス、コージェネレーションなど多岐にわたる発電設備を保有し、送電網は地下化された電線が65000km、地上電線が47000kmにのぼる。また、リバプールやグラスゴーのスマートグリッド計画に参加しており、グラスゴーコンソーシアムの一員として電動自動車計画で開発された充電地点を提供している。設備容量は7,271MWで、2012年には18,703GWhを発電している。
 
=== イベルドローラUSA ===
{{see also|イベルドローラUSA}}
<!--1840年、アメリカ合衆国の企業家がハートフォード電灯会社を設立し、これは米東海岸での電力事業の始まりとなった。第一次大戦時、戦時の電力供給の不安定性の中、経済・金融的な不確実性に耐えうるようにするためアメリカの電力企業同士は協力を始め、大規模な電力流通網が導入された。1998年に、ニューヨーク州電気ガスによるメイン中央電力、南部コネチカットガス、コネチカット天然ガス、バークシャーガス、ロチェスターガス&エレクトリックの親会社RGSエネルギーグループの買収のあと1998年にエネルギーイーストが誕生した。-->
イベルドローラUSAはアメリカ東海岸に1840年代に始まった電力企業群を祖としており、1998年、ニューヨーク・エレクトリック・アンド・ガスによる周辺地域のエネルギー企業の買収に伴って成立したエネルギー・イーストを前身とする。2008年9月にグループの一員となった。電気とガスを[[メイン州]]と[[ニューヨーク州]]の242万人の顧客に提供している。オフィスはそれぞれの州の主要物流センターに位置している。ニューヨーク州では、経営はニューヨーク・エレクトリック・アンド・ガス(NYSEG)とロチェスター・ガス・アンド・エレクトリック(RG&E)の子会社2社が行っており、両方の本社はロチェスターに所在する。メイン州では、メイン中央電力(CMP)が事業を行っており[[オーガスタ (メイン州)|オーガスタ]]に本社が存在する。NYSEGはニューヨーク州北部の40%以上にわたって878,000人の電力顧客と261,000人のガス顧客を持ち、RG&Eはロチェスター周辺の9郡で367,000人の電力顧客と303,000人のガス顧客を持っている<ref>http://thelcn.com/2012/06/23/spanish-owned-rge-to-invest-414-million/ Spanish owned RG&E to invest $414 million</ref>。CMPはメイン州最大の電力事業者で、60万人の顧客を持つ。
 
イベルドローラUSAはメインやニューヨークにおいてインフラ計画を促進している。メインでは、CMPが2010年9月に14億ドルをかけて州の送電網を改良し、カナダとの電力接続網を向上させるメイン電力信頼計画の建設を開始した<ref>{{cite news|url=http://www.electricenergyonline.com/?page=show_news&id=164771 Iberdrola Chairman Visits Maine to Review Progress on Transmission System Upgrade}}</ref>。また、メイン州の625,000人の顧客向けにスマートメーター導入計画の展開を行っている。ニューヨークでは、[[イサカ (ニューヨーク州)|イサカ]]や{{仮リンク|コーニング (ニューヨーク州)|en|Corning (city), New York|label=コーニング}}でインフラ計画が存在する