「減数分裂」の版間の差分

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'''減数第一分裂'''では二本の染色分体から成る相同染色体同士が対合し、四本の染色分体から成る'''二価染色体'''(bivalent chromosomes)を形成する(図左下)。その後、それぞれの相同染色体(二本の染色分体)は別々の方向に別れ、第一分裂が終了する(図下中央;この分裂は還元分裂とも呼ばれる)。引き続き、新たなDNA合成を介することなく、'''減数第二分裂'''が開始する。第二分裂では二本の[[姉妹染色分体]]が別の方向に別れる(この分裂は均等分裂とも呼ばれる)。こうして出来た4個の娘細胞にはそれぞれ元の細胞の半分の量のDNAが含まれる(右下)。
 
減数第一分裂前期では、相同染色体の間で'''[[乗換え (生物学)|乗換え]]'''(交差あるいは交叉とも呼ばれる;crossover)が起こり、一部の配列を取り替える('''[[遺伝的組換え|組換え]]''')。相同染色体が乗り換えた部位で形成される構造は'''キアズマ'''と呼ばれる。このように、減数分裂の重要性は、組換えによって様々な遺伝子の組み合わせを生み出し、しかも異なった組み合わせの染色体を持つ配偶子が形成することにある。すなわち、'''減数分裂は子孫の遺伝的多様性をつくりあげることに大きな役割を果たしている'''。また近年の研究によれば、乗換えの過程そのものが染色体分離を正常に行わせるのに必須のイベントであることも明らかになってきている。
 
== 減数分裂の進行 ==