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{{出典の明記|date=2014年1月29日 (水) 15:59 (UTC)}}
[[画像:Minimoog.JPG|thumb|200px|right|アナログシンセサイザー [[モーグ・シンセサイザー|ミニモーグ]]]]
'''アナログ・シンセサイザー'''は、[[シンセサイザー]]の中で[[アナログ回路]]を用いて音声合成を行う機種に対する呼称。<!--音声信号は連続的に変化する電圧として扱われる。--><!--要確認-->
 
== 歴史 ==
[[1960年代]]半ばのシンセサイザー実用化以来、[[1980年代]]半ばまでのシンセサイザーはアナログ回路を用いたものだったが、技術の進展に伴い登場した安価で多機能な[[デジタルシンセサイザー]]の普及により、生産台数は減少した。しかし[[1990年代]]後半から、アナログ独特の音質と機能が再評価され、[[21世紀]]に入るといくつかの会社からアナログ・シンセサイザーが新たに発売された。発売終了後、数十年を経た[[モーグ・シンセサイザー#ミニモーグ|ミニモーグ]]や[[シーケンシャル・サーキット プロフェット5|プロフェット5]]などが銘機あるいはビンテージ機としてこだわりを持つミュージシャンに愛用されている。
 
== 音源回路の構成 ==
アナログシンセサイザーは、基本的に以下の回路で構成される。
 
=== 音声信号を担当する回路 ===
音声信号を担当する機能は以下の3つである。
; [[VCO]]
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[[画像:Adsr3.png|thumb|200px|right|エンベロープの構成要素 A、D、S、R]]
 
=== 制御信号を担当する回路 ===
上の3つの機能を制御する回路は、主として以下のものがある。
 
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: 演奏情報を入力する機能。一般的な流れとしては、演奏情報となる電圧をVCOとVCFに、演奏のオン/オフ信号をエンベロープ・ジェネレータに送る。この電圧を受けたVCOは信号が示した音程を発信し、VCFは電圧で指定された音質の加工を行う。一方、オン/オフ信号を受けたエンベロープ・ジェネレーターは、そのタイミングにそってパラメータを起動し、設定された時間的変化をVCAに送って出力を制御する。
 
=== オプション機能 (変調等)===
上記の基本機能に加え、より多彩な音響合成を実現するために、下記のような追加機能を提供する機種もある。
; ポルタメント
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モジュラー・シンセサイザーの場合は、パッチ・ケーブルにより各機能ブロックの任意接続が可能なので、より柔軟に音声信号に変調をかけることが可能である。
 
=== 制御の規格 ===
アナログシンセサイザーは、大別して2種類の情報を電圧として送受信する事で各機能を制御する。
; GATE
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* 当該規格の詳細は「[[:en:CV/Gate|CV/Gate]]」を参照。
 
== 需要と供給の変遷 ==
1960年から1980年頃に製造されたアナログシンセサイザーは、気温の変化(厳密には、機体内部の熱変化による回路構成部品の特性変動)が回路に大きく影響したため、まるで管楽器や弦楽器のような演奏時の調律が必須であり、演奏者やスタッフの悩みの種となっていた。たとえば、初期の[[イエロー・マジック・オーケストラ|YMO]]のコンサートでは、開演の数時間前から本番と同様の照明を当てて、本番開始時に温度変化が生じないようにされた。その対策として、チューニングの自動化をしたもの(オートチューン)や発振器部分だけを[[デジタル]]化(デジタルコントロールドオシレータ、[[DCO]])したものもあった。
 
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古いアナログシンセサイザーの音色に独特の暖かさや華やかさがあるとして、アマチュア・プロを問わず現在でも愛用する奏者は多い。だが、時代の変化につれ古いアナログシンセサイザーに用いられた電子部品が入手困難となり修理しにくい状況が発生している。純正部品が手に入らず「電子部品」として等価ではあるが型番の違う別のパーツを使用すると、修理の結果もと通りの性能・機能・「味わい」が薄れて「楽器」としては等価でなくなってしまうとして問題視する演奏者も少なくない。
 
== 関連項目 ==
* [[アナログ音源]]
* [[バーチャルアナログ音源]]