「在郷町」の版間の差分

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[[城郭]]や[[藩庁]]などを中心に栄えた[[城下町]]や[[陣屋町]]、[[宿場]]中心に形成された[[宿場町]]、[[寺社]]を中心に形成された[[門前町]]などと決定的に違うのは、町の中心となる施設(城郭・大きな宿場・有力寺社など)がないことで、前述の町などまで距離がある農村部において自然発生的にできたものである。
 
城下町などと違い、商工業者のほかに農民が多く在住していることや、都市と農村の性格を併せ持つことも特徴である。 城下町などの町などに対し、「地方都市」的な位置づけである。

こうした在郷町の発達には近世期の在方(農村部)における生業の変化があり、近世に在方では米麦栽培のほか[[養蚕]]、[[煙草]]など[[商品作物]]の生産、農閑期の行商や諸商職業の兼任など[[農間余業]]の発達による生業の多様化があり、在郷町はこうした生業の変化も要因のひとつとして成立したと考えられている。
 
また[[下町]]と呼ばれる範疇に含まれるものもあり、現代において在郷町を起源とする地区の中には、現代の[[下町]]と呼べるような庶民的な町も多い。