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== 運用史 ==
1956年9月にイギリス空軍は、最初のバルカン B.1 (XA897) を受領した。すぐさま発揚のため世界一周に出発し1956年[[10月1日]]に一周を完了したが、[[ロンドン]]・[[ロンドン・ヒースロー空港|ヒースロー空港]]への着陸時にXA897は事故で破損した。B.2は1957年に初飛行し、[[1960年]]に空軍で運用を開始された。
=== 核抑止 ===
[[ファイル:Vulcan.filton.arp.750pix.jpg|thumb|爆弾倉を開いた状態のバルカン B.1A]]
{{see also|3Vボマー}}
イギリス単独の核抑止力として、最初に[[ブルーダニューブ_(核爆弾)|ブルー・ダニューブ]]を搭載した。ブルー・ダニューブは[[核分裂反応|核分裂]]によるエネルギーを使用する[[核爆弾]]であった。イギリスは[[水素爆弾]]の開発に乗り出し、これらが準備ができるまでの繋ぎとして、ブルー・ダニューブとグリーン・グラスなど400 ktの[[核出力]]をもつ強力だが重い核爆弾を装備した。
最初の水素爆弾[[イエロー・サン]]は、アメリカ製Mk 28核弾頭のイギリス向けレッド・スノーを搭載した。バルカン以外にもハンドレページ ヴィクターにもイエロー・サンは搭載された。より小型の[[レッドベアード]]は、[[1962年]]から[[キプロス]]と[[シンガポール]]においてバルカンとヴィクターによって運用された。バルカン B.2Aには、スタンドオフミサイルである[[ブルースチール (ミサイル)|ブルースティール Mk.I]]を搭載した。1962年の[[キューバ危機]]の際には、[[ソビエト連邦|ソ連]]への攻撃に備えて緊急即応体制が取られている。
初期のころは核爆発の閃光から自身を守るため全面を白色に塗装し、国籍マークも薄く描かれていた。その後
=== 洋上哨戒 ===
1973年[[11月1日]]に洋上レーダー[[偵察機]]として使用するため改修されたB.2 (MRR)は、[[スキャプトン空軍基地]]の[[第27飛行隊]]に配備された。主な外観の違いは、光沢塗装と対空カメラ、燃料補給ブローブ、シンブル機尾レーダー (地形追従レーダー:TFR) などである。B.2 (MRR)のうち、5機は空気サンプリングが可能で、これらの機には翼端の[[ハードポイント]]に機材が取り付けられた。他にも[[増槽]]や機首の大型化などの改修がなされた。どちらの任務でも高高度での運用であったため、TFRは撤去された。
1970年代後期、他の飛行隊と交代された。[[1982年]][[3月31日]]には、[[空中給油機]]に改修された少数機を残し、B.2 (MRR)は退役した。
=== 通常爆撃 ===
[[ファイル:Vulcan_bomber_18_May_1982.JPG|thumb|アセンション島に帰還するバルカン]]
{{main|ブラック・バック作戦}}
バルカンの主要装備は核爆弾であったが、
5機のバルカンが爆弾倉の改造、[[空中給油]]システムの復旧、電子機器の更新を受けた。改修は1982年[[4月9日]]から始まり、翼下のパイロンと翼端にハードポイントが設計、製造され、ECMポッドと[[AGM-45 (ミサイル)|シュライク]][[対レーダーミサイル]]が装備された。
バルカンは1982年[[4月30日]]に[[アセンション島]]から出撃し、途中ヴィクターからの
=== 空中給油 ===
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