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セルバンテスが賢者として登場させたこの人物は、[[アラビア]]の[[歴史]]家という肩書きで紹介されている。英語で [[w:Wise old man|Wise old man]] あるいは Philosopher と記される賢者像は、<!--[[科学]]がまだ、[[天文学]]、[[医学]]、[[薬学]]、[[化学]]、[[数学]]、[[物理学]]、[[文学]]、[[政治]]などに分科する前の、これら-->広範な[[学問]]知識を持つ者として捉えるのが適当であろう。英語の Philosopher を「[[哲学]]者」と訳すのは、[[科学革命]]以降に[[学問]]知識が分科してからの呼び方である。
 
騎士道物語が書かれた背景に[[十字軍]]や[[レコンキスタ]]があることを思えば、当時に学問知識が先行していたイスラム世界([[イスラム帝国]])から、賢者たちがやって来るのは自然であったろう。実際、中世ヨーロッパの人びとに、もっとも偉大な賢者として知られていたのは、ラテン名ゲペルというイスラムの宮廷学者であった。[[ヨーロッパ]]が[[錬金術]]の時代を経て[[イスラム科学]]に追い付き、追い越すのは[[17世紀]]の[[科学革命]]以降となる。それまでは、信じがたい知識を持つものは恐れられる存在であった。
 
またたぶん[[キリスト教]]の立場からは、彼らは異教の[[魔術]]を使うものと考えていた。[[アーサー王]]に召し抱えられた[[マーリン]]は、彼が持つ不思議な力から[[魔法使い]]と呼ばれている。古代[[ケルト人]]の祭司職である[[ドルイド]]の姿が投影しているかもしれない。
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* [[聖人|聖者]]
* [[魔術師]]
* [[賢者の石]]
* [[竹林の七賢]]
* [[賢者の選択]]