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大原則はABC(Airway:気道の開通、Breathing:呼吸、Circulation:循環)の確保である。その具体的な診療内容は傷病の種類により異なる。外傷の初期治療の一般原則に関しては[[外傷初期診療ガイドライン日本版|JATEC]]の項を参照されたい。また、循環器系の疾患の初期治療は[[二次心肺蘇生法|ACLS]]の項を参照のこと。
 
[[トリアージ]]の項に述べられるように、どこまで高度な治療を行うかは「災害の規模」と「医療資源(救助側スタッフ・設備)」のバランスによって決まる。例えば、救助側が十分な規模であれば、[[開胸的心マッサージ]]・[[心嚢穿刺]]、[[胸腔ドレナージ]]、[[気管挿管]]、[[脳神経外科]]や[[クラッシュ症候群]]の領域で行われる最先端の高度救命治療を施すことでなら救命可能という状態の重体患者も、野外病院に担ぎ込まれる傷病者の数が余りにも多ければ死亡扱いとの判定を受け、見殺しにされる場合がある。例えば、イスラエル国防軍の野外病院では、医療資源が逼迫した状況下における行動指針として、術後24時間以内に容態が安定する見込みのある患者にのみ[[集中治療室]]のベッドを与えたり、開放性骨折患者を積極的に受け入れて手術や[[抗生物質]]投与等の手厚い治療を施す一方で、来院の時点で既に[[敗血症]]を起こしている開放性骨折患者や、[[頭部外傷]]や脊髄損傷の患者への治療については、速やかに後送される見込みがない限りは実施しないといった選別のマニュアルがある<ref>[医療法人健育会西伊豆病院・仲田和正「イスラエル国防軍医療部隊(要約)」2011年 [http://www.nishiizu.gr.jp/intro/conference/h23/conference-23_05.pdf イスラエル国防軍医療部隊(要約)]」2011年</ref>。
 
=== 戦傷病と災害時の傷病の特徴 ===