「ピッチドロップ実験」の版間の差分
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== クイーンズランド大学での実験 ==
ピッチドロップ実験で最も有名とされるのは、オーストラリア、[[ブリスベン]]の[[クイーンズランド大学]]で、トーマス・パーネル教授(1881年 – 1948年)が[[1927年]]に始めた実験である。この実験の目的は、固体のように見える物質が実は非常に粘性の高い液体であることを学生に教えることであった。実験では、熱したピッチを[[漏斗]]に注いで落ち着くまで3年間待ったあと、1930年に漏斗の下部を切ってピッチが流れ出ることができるようにした。その後大きな1滴のしずくが形成されて落下するまでおよそ10年かかった。最近には2000年11月28日に8滴目のしずくが落下している。ここから計算されたピッチの粘性は水のおよそ2300億倍の2.3{{e|8}} Pa sである<ref name=pitchdrop>{{cite web | last = Edgeworth | first = R., Dalton, B.J. & Parnell, T. | url = http://www.physics.uq.edu.au/physics_museum/pitchdrop.shtml | accessdate = 2007-10-15 | title = The Pitch Drop Experiment }}</ref>。9滴目は2012年か2013年に落下すると予想されてい
この実験は[[ギネスブック]]に認定された最も長期に渡るラボ実験である。漏斗に残っているピッチの量からすると、あと100年は実験を続けることができると考えられている。この実験より前に作られてまだ動き続けている科学装置としては、Oxford Electric Bell(1840)とBeverly Clock(1864)がある。
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