「多年生植物」の版間の差分

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== 概説 ==
木本は常識的に多年生であるのが当然なので特にあげてこう呼ぶことはなく、しばしば[[草本]](いわゆる草)に対して用いられる。その場合は'''多年草'''と呼ぶことがある
 
これに対して、1年で世代を終える植物は「'''[[一年生植物]]'''」という。また、冬の前に[[発芽]]し冬を越えて春から夏に花を咲かせて枯れるものを、特に「'''[[二年生植物]]'''」という呼ぶことがあるが、実質的には一年生植物である。しかし一方で、1年を超え2年以内で世代を終える植物([[ハタザオ]]、[[ツキミソウ]]など)のこと二年生植物する定義する場合もあり、留意を要する。[[進化]]的に見ればむしろこのような一年生植物の方が特殊な進化を遂げているものと考えた方が良い。
 
== [[越冬]]の形態 ==
[[熱帯]]の多雨地帯のように年間を通じて植物の成長が維持できる環境では、多年生は当たり前のことである。厳しい[[乾期]]がある場合や[[冬]]季があるなどの植物の生長に不利な季節がある場合に、これを乗り越えて生活するものが多年生である。したがって熱帯では多年生であるが、[[温帯]]では一年生になる植物も存在する。
 
通年にわたって地上に姿を見せているものもあるが、地上部の茎や葉が枯れ落ちても[[地下茎]]や[[根]]などが休眠状態で残り、翌年そこから再び茎や葉を伸ばすものもある。地上部が枯れてしまうものを[[園芸]]方面では'''[[宿根草]]'''と呼ぶ場合がある。
 
== 一稔性(一回結実性) ==
やや珍しい部類に属するが、1年目で発芽し、2年目で成長、3年目に花を咲かせて枯れるものがある([[ムラサキケマン]]など)。ただし、特に三年草が多いというわけではなく、むしろもっと長い年月にわたって花をつけずに成長し、最後に[[開花]]して枯れるという経過を辿る植物がたくさん存在しており、有名なものに[[タケ]]や[[リュウゼツラン]]がある。このような[[生活史 (生物)|生活史]]を持つ植物のことを'''一稔性'''(一回結実性、{{lang-en|[[:en:monocarpic|monocarpic]]}})と表現する呼ぶ場合がある。
 
== 常緑多年草、宿根草、球根植物 ==
[[ミント]]や[[マツバギク]]のように年中緑の葉があるものを常緑多年草、生育に適さない時期(多くは冬だが夏のこともある)に地上部が枯れるものを[[宿根草]](しゅっこんそう)という。また、鱗茎・塊茎・球茎などの[[球根]]を形成する植物を球根植物という。園芸では、常緑草と宿根草を合わせて宿根草と呼んでいる。
 
== 多年生植物の繁殖 ==
球根植物は原則として分球によって増やすが、タネから1年で開花するものを一度に大量に増やしたい場合([[ユリ]]類、アネモネ、ラナンキュラス、ダリアの一部など)は、[[実生]]で増やす。宿根草では実生の他、挿し芽、株分けなどが行われる。
 
== 備考 ==
「多年生」や「一年生」という語は、植物に限らず[[生物]]全般に対して用いることができる表現である。
 
== 関連項目 ==
* [[一年生植物]]
* [[二年生植物]]
 
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