「ボルスタアンカー」の版間の差分

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[[画像:TR Swing hanger sect1.gif|250px|thumb|図2-2 スイングハンガー式台車の動き。]]
[[画像:PC24kei railway truck part.JPG|250px|thumb| [[24系客車]]のカニ24のスイングハンガー式(揺れ枕吊り式)台車に使用されている上揺れ枕(右側)と下揺れ枕(左側)]]
[[ファイル:JNR DC80 Truck DT31 20071019 001.jpg|250px|thumb|スイングハンガー方式空気ばね台車に設置されたボルスタアンカー。(空気バネの上部)[[国鉄キハ80系気動車]]。]]
=== 揺れ枕守方式とその欠点 ===
前節では、ボルスタアンカーの基本的な役割とその機構について、枕梁台車において牽引力(前後方向の力)を伝達するものとして解説した。しかしながら、枕梁台車の牽引力伝達は、必ずしもボルスタアンカーによる必要はなく、より簡便な機構でも可能であった。ここでは、枕梁台車における牽引力伝達方式の変遷について述べるとともに、ボルスタアンカーの特長について解説する。
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=== 改善できる効果 ===
 
[[ファイル:JNR DC80 Truck DT31 20071019 001.jpg|250px|thumb|スイングハンガー方式空気ばね台車に設置されたボルスタアンカー。[[国鉄キハ80系気動車]]。]]
このような問題は列車の高速化にともなって、より顕著となる。揺れ枕守による前後方向のがたつきは、上揺れ枕に対し前後方向の自由度を与え、台車[[蛇行動]]の原因となる。蛇行動は列車が直線を高速で走行する場合に発生する現象で、輪軸や台車・車体が鉛直軸周りの自励振動を起こすものであり、台車や車体を左右に激しく振動させる。これは乗り心地を損なうばかりでなく、[[脱線]]などの重大事故の原因となるもので、高速化の障害となる現象である。
 
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そこで、心皿・中心ピンといった揺れ枕の中央部のみの固定ではなく、揺れ枕両端を前後方向に支持することが必要とされ、側受での荷重支持とボルスタアンカーといった手法が用いられるようになった。側受により積極的に上下方向荷重の1部を枕梁の両端で受け、その摩擦力で前後方向の支持を行い、ボルスタアンカーは牽引力の伝達を枕梁の両端で行うことで前後方向を拘束するものである。いずれも主たる目的は荷重の伝達であるが、副次的に蛇行動を抑える効果を有する。
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== ボルスタアンカーのバリエーション ==