「凸関数」の版間の差分
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[[Image:Convex-function-graph-1.png|thumb|350px|right|凸関数の例(緑の曲線)]]
'''凸関数'''(とつかんすう、{{lang-en|convex function}})、'''下に凸関数''' ({{en|downward-convex function}}) とは、ある[[区間 (数学)|区間]]で定義された[[実数]]値[[関数 (数学)|関数]]
{{Indent|<math>f(tx+(1-t)y)\leq t f(x)+(1-t)f(y)\,</math>}}
を満たすものをいう。言い換えれば、[[エピグラフ (数学)|エピグラフ]](グラフ上およびグラフの上部の点の集合)が[[凸集合]]である関数である。より一般に、[[ベクトル空間]]の凸集合上定義された関数に対しても同様に定義する。
また、'''狭義凸関数'''とは、任意の異なる 2 点
{{Indent|<math>f(tx+(1-t)y) < t f(x)+(1-t)f(y)\,</math>}}
を満たす関数である
{{math|−''f''}} が凸関数のとき、
== 凸関数の性質 ==
凸開区間
:<math>f \left( \frac{x + y}{2} \right) \le \frac{f(x) + f(y)}{2}</math>
を満たせば十分である。この条件は、凸関数の定義中の不等式で、特に {{math|''t'' {{=}} 1/2}} の式である。
区間上の 1 変数微分可能な関数が凸関数であるための必要十分条件は、微分が[[単調関数|単調非減少]]であることである。
また 1 変数 2 階微分可能な関数が、凸関数であることの必要十分条件は、2 階微分が非負であることである。また、2 階微分が正ならば、狭義凸関数である。この[[逆]]は成立しない。例えば、{{math|''y'' {{=}} ''x'' {{sup|4}}}} は狭義凸関数であるが、2 階微分は正ではない。
より一般的に、[[滑らかな関数|{{math|''C'' {{sup|2}}}} 級関数]]が凸関数であるための必要十分条件は、凸集合の内部で、[[ヘッセ行列]]が[[エルミート行列|半正値]]であることである。
凸関数の[[極小値]]は[[最小値]]である。狭義凸関数は最小値を取る点が存在するなら 1 点である。
== 対数凸関数 ==
定義域において非負であり、その[[対数]]が凸である関数を'''対数凸関数''' ({{en|''logarithmically convex function''}} ) という。対数凸関数は、それ自体凸関数である。
== 例 ==
*{{math|''x'' {{sup|2}}}} は凸関数であるが、対数凸関数ではない。
*{{math|''x'' {{sup|3}}}} は {{math|''x'' > 0}} において凸関数であり、{{math|''x'' < 0}} において凹関数である。
*[[指数関数]] {{math|e''
*[[ガンマ関数]] {{math|Γ(''x'' )}} は {{math|''x'' > 0}} において対数凸関数である。
*[[絶対値]]関数 {{math|{{!}}''x''
*区間
*[[線形写像]]は狭義ではない凸関数であり、狭義ではない凹関数でもある。
*[[アフィン写像]]は凸関数であり、凹関数でもある。
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*[[劣モジュラ関数]]
*[[ルジャンドル変換]]
*[[ギンツブルグ-ランダウ理論]]
{{DEFAULTSORT:とつかんすう}}
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