「ヒルベルト空間」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
169行目:
エルゴート力学系は、([[ハミルトニアン]]で測られる)エネルギーを除けば、[[相空間]]上の機能的に独立な[[保存量]]を持たないような系である。詳しく述べれば、エネルギー ''E'' を固定して、Ω<sub>''E''</sub> をエネルギーが ''E'' となる状態すべてからなる相空間の部分集合(エネルギー面)とし、''T''<sub>''t''</sub> で相空間上の発展演算子を表せば、力学系がエルゴードとなるのは、Ω<sub>''E''</sub> 上の定数でない連続函数で、Ω<sub>''E''</sub> の任意の ''w'' と任意の時間 ''t'' において
:<math>f(T_tw) = f(w)</math>
を満たすものがない場合に限る。[[リウヴィルの定理 (物理学)|リュービウヴィルの定理]]によれば、エネルギー面上の[[測度]] &mu; で時間並進不変なものが存在する。結果として時間並進は、エネルギー面 Ω<sub>''E''</sub> 上の自乗可積分函数に内積を
:<math>\langle f,g\rangle_{L^2(\Omega_E,\mu)} = \int_E f\bar{g}\,d\mu</math>
で入れたヒルベルト空間 ''L''<sup>2</sup>(Ω<sub>''E''</sub>,μ) の[[ユニタリ変換]]になる。