「天覧試合」の版間の差分

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試合は点の取り合いとなり、3回表・阪神が小山自らの[[適時打]]で先制点を挙げる。その後5回裏・巨人が[[長嶋茂雄]]と[[坂崎一彦]]の連続[[本塁打]]で逆転すると、6回表・阪神が[[三宅秀史]]の適時打と[[藤本勝巳]]の本塁打で4 - 2と逆転する。
 
7回裏・巨人は[[王貞治]]の本塁打(4 - 4)で同点に追いつき<ref group="注釈">これは王と長嶋が同じ試合で本塁打を放つことを表す「[[ON砲|ONアベック弾]]」の第1号である。</ref>、阪神は新人・[[村山実]]をマウンドに送る。同点のまま9回に入った時には21時を過ぎていたが、天皇・皇后が野球観戦できる時は21時15分までであったため、[[延長戦]]に突入した場合は天皇は試合結果を見届けられず、途中退席になる可能性があった。
 
しかし、21時12分、9回裏、先頭バッターの長嶋がレフトポールぎりぎりに入るサヨナラ本塁打を放ち、(5 - 4)で接戦に終止符を打った。長嶋はこの試合を選手としてもっとも印象的な試合としている<ref name="best">[[#ベストゲーム|日本野球25人 私のベストゲーム]]</ref><ref group="注釈">この本塁打について打たれた村山は終生[[ファウル]]だと主張し続けた。しかし、この試合で阪神のレフトを守っていた[[西山和良]]が「文句なしの豪快なホームランだった」と後に言っており、また打たれた村山はそのままベンチに戻り阪神の他の関係者からも抗議は出ていない。なお、村山は自身の1500奪[[三振]]を長嶋から奪った時、「これで天覧試合の借りは返せた」とコメントしている。</ref><ref group="注釈">この、村山の「ファウル」の主張が正しかったかどうかについて、[[2011年]][[5月14日]]深夜に[[日本テレビ放送網|日本テレビ]]系列で放送された『[[Going!Sports&News]]』の特集で、最新の高画質化が可能な映像加工技術を使った解析が行われ、長嶋の打球は左翼ポールの右側に打球が落ちていたことが判った。</ref>。天皇・皇后は試合結果を見届けた上で、球場を後にした。天皇の観戦は、卑しい職業野球と揶揄されたところから始まったプロ野球が日本を代表する人気プロスポーツとしての地位を得たことを示す契機といえるだろう。