「悪魔のようなあいつ」の版間の差分

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ドラマ化に際し、[[三億円事件]]を取り上げたそのストーリーが原作共々注目された。現実の時間通りに迫り来る時効に合わせて物語が進展する奇抜な設定と、沢田をはじめとして若山富三郎、藤竜也、篠ひろ子など、豪華なキャスティングであったが、男が男を愛するという設定やレイプシーン、毎回登場するベッドシーン、なおかつそれがよりリアルに感じられるスタジオセットであることがお茶の間には受け入れられにくく、各話平均10%程度(最高11.6%)。「悪くない」程度の[[視聴率]]を獲得したが、制作サイドの要求水準に達せず、数話削った形で放送が終了した。その一方、劇中で沢田が着用した斜め被りの[[パナマ帽]]と[[サスペンダー]]という独特のファッションが若い男性の間で流行。過激な内容でスキャンダラスであるがゆえに伝説的なドラマとなった。また、同ドラマに触発されて、[[栗本薫]]がBL小説「真夜中の天使」を書いている。
 
主題歌の「[[時の過ぎゆくままに]]」は[[オリコンチャート]]で1位を獲得、100万枚近いセールスを記録し、沢田の最大のヒット曲となった。日本のポップスやロックでは曲を先に作り、詞を後から乗せる「曲先(きょくせん)」が一般的であるが、この曲は詞を先に作り、それに合わせて作曲するいわゆる「[[詞先]](しせん)」で阿久の詞が生まれ、[[大野克夫]]、[[加瀬邦彦]]、 [[井上堯之]]、[[井上大輔|井上忠夫]]、[[都倉俊一]]、[[荒木一郎]]が曲を競作。久世の判断で大野曲が採用された。以降、作詞:阿久と作曲:大野のコンビは沢田や様々な歌手に多くの曲を提供するヒットメーカーコンビとなる。なお、チンピラヤクザ役で出演している岸部修三(現在の[[岸部一徳]])は当時[[井上堯之バンド]]のメンバーだったが、本作を機に本格的に俳優に転向した。また『[[時間ですよ]]』や『[[ムー寺内貫太郎]]』などで見られた久世ドラマの“お約束”である[[ギター]]演奏による挿入歌([[デイブ平尾]]歌唱による『ママリンゴの唄』)もこのドラマ内に設けられていた。
 
本作は本放送以後一度も再放送、ソフト化が行われずその伝説化に拍車をかけることとなったが、[[2001年]]に限定生産のDVDボックスが発売され、[[2013年]]に[[TBSチャンネル|TBSチャンネル1]]、[[2014年]]にはTBSチャンネル2でそれぞれ再放送された。