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{{独自研究|date=2010年3月}}
[[ファイル:Kapodaster.JPG|thumb|250px|上:カポタストを使用したギター<br/>下:ギター用カポタストの一例]]
'''カポタスト'''(Capotasto)(Capotasto)は、[[ギター]]や[[ウクレレ]]などの[[弦楽器]]用[[アクセサリー]]、[[演奏]]補助器具のひとつ。略して'''カポ'''と言われる。[[弦]]の長さを任意に短くすることで、楽器全体を移調することができるが、上げるだけで下げることはできない。一般的な[[チューニング]]では演奏が比較的困難な楽曲を、楽に演奏するために用いられることが多い。
 
== 概説 ==
以下は主にギターに関して述べる。
 
[[ギター#チューニング(調律)|この項目]]の通り、ギターは一般的なチューニングでは、E,A,D,G,B,E音にチューニングされている。従って、[[シャープ]]や[[フラット]]の多い調の楽曲の演奏において、若干の制限がある。ポジションを押さえていない弦の音を鳴らす事ができない、(ゆえに)高い頻度で弦を[[ギター#奏法|セーハ]]する事が要求される、[[ミュート]]が煩雑、など。回避策として、楽曲ごとにチューニングを変更することが考えられるが、簡易にそれを行うための器具が、カポタストである<ref>『早わかり』p.45</ref>。
 
基本的には、左手人差し指によるセーハを代行する器具である。何らかの機構で、人差し指の代わりに任意のフレットで1~61〜6弦までを一括して押さえつけ、ギターのチューニングを上げることができる。その弦の固定の強度の関係から、開放弦ともセーハした弦とも若干違う音を奏でる。具体的には、キーがC#の曲は、第1フレットにカポタストを装着することにより、ギター全体の[[音程]]を[[半音]]あげてやり、Cと全く同じ運指で演奏できるわけである(ただし、フレットの間隔が異なるため、完全に同じ感覚で演奏できるわけではない)<ref>『早わかり』p.45 - p.46</ref>。
演奏できるわけである(ただし、フレットの間隔が異なるため、完全に同じ感覚で演奏できるわけではない)<ref>『早わかり』p.45 - p.46</ref>。
 
メリットとしては、奏者の技術の未熟などにより、従来困難であった曲を演奏できる、セーハの頻度の低下による疲労軽減、習熟しておくコードフォームが少なくて済む、セーハに忙殺されていた人差し指が自由になることから演奏の自由度が向上する、などがある<ref>演奏が楽、自由度の向上については『早わかり』p.46</ref>。[[歌手]]のキーに合わせ、弾き慣れた曲の運指を変えることなく、キーをあげるなどの用法もあり得る。また、[[音楽誌]]などに掲載されている[[コード譜]]では、'''capo:2'''など、カポタストの使用を前提としたものが掲載されている場合がある。
また、[[音楽誌]]などに掲載されている[[コード譜]]では、'''capo:2'''など、カポタストの使用を前提としたものが掲載されている場合がある。
 
なお、あくまで付随的な効果ではあるが、ギターにておいてコードは、同じものでも様々な押さえ方(フォーム)があり、それぞれによって音の高さや構成音、展開形などが異なる。複数のギターを用いてコードを主とした演奏を行う場合、それらニュアンスの異なるものを組み合わせて音に独特の厚みを加えることができる。往々にしてハイ・ポジションの物も多く用いられるため、その際にカポタストが威力を発揮する場合も見られる<ref>『早わかり』p.47</ref>。詳しくは[[ギター#奏法]]も参照。
 
デメリットとしては、1~61〜6弦までが常にセーハされているため、ギターの発音できる最低音自体があがってしまい、ある意味で演奏に制約が加わってしまう事が挙げられる。前述の通り、音質に関しての好みの問題もある。また、当然のこととして、左手だけで(セーハを駆使して)演奏する場合と違い、演奏ごとにいちいちカポタストを着け外しするという手間がかかる。また、コード譜は移調式の表示になり、例えばcapo:2でEmと表示されている場合、実際に鳴る音は1音移調してF#mである<ref>非装着時がレギュラーチューニングの場合</ref>。そのため、コードをポジションではなく音で認識している絶対音感保持者などは慣れるまで混乱しやすい。
 
ちなみに、装着時にチューニングが狂う場合があるので注意が必要である。通常の運指と同じく、フレット内でもできるだけフレットそのものに近い位置に装着することが好ましいが、{{要出典範囲|余りに近すぎても左手の動きに干渉するというジレンマもある|title=これが明記された出典が見付かりません。ご協力をお願い致します。|date=2010年9月}}。なお、あまりに高いフレットに対してはあまり実用的ではなく、また、着脱時には必ずチューニングを確かめることが求められ、特に装着したままそのポジションを移動させるような横着は慎むべきであるとされる<ref>『早わかり』p.49</ref>。
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*[[バネ]]仕掛けの[[クリップ]]のようなタイプ。装着は比較的迅速に行えるが、ギター側の[[ギター#一般的なギターの構造|ネック]]の形状との相性がある。バネではなくネジで固定するタイプもある。
*[[万力]]のように、ネックを上下から挟み込むタイプ。
*ゴムバンド式のタイプ。装着時に力が必要で、また、装着時に弦に横方向のベクトルがかかりがちなことから、注意して装着せねばチューニングの狂い<ref>この場合、[[チョーキング]]のようなことになる</ref>を引き起こし、弦の保持力は弱めである。しかし素材がソフトなため、ネックとの相性は比較的選ばず、また、安価である。[[2010年]]現在、数百円での購入が可能。
 
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== 参考文献 ==
* 玉木孝治 編 『アコースティック・ギター / 早わかり』 [[ドレミ楽譜出版社]] 2002年9月 ISBN 4-8108-6177-5
 
== 脚注 ==
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== 参考文献 ==
* 玉木孝治 編 『アコースティック・ギター / 早わかり』 [[ドレミ楽譜出版社]] 2002年9月 ISBN 4-8108-6177-5
 
== 関連項目 ==
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*[[ギター]]
 
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