「一物一価の法則」の版間の差分

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*《同じ労働内容なのに正社員の賃金が高く(低く)非正規社員の賃金が低い(高い)》 [[埋没費用]]・取引コスト
 
一物一価が成立しない状況については[[ジョン・スチュアート・ミル]]や[[アルフレッド・マーシャル]]らによりすでに言及されており、ミルは自由競争と経済的利己心とをその理論的基礎として市場価格決定の法則を説いたが、それらの条件が働くことの比較的少ない小売商業に対してはきびしくその原理は適用しなかった<ref>「経済学史上における卸売価格・小売価格形成の理論 : J・S・ミル、ケアンズ、シィジウィック、マーシャルの所説をめぐって」村田昭治(三田商学研究2 1959-04-25)[http://ci.nii.ac.jp/naid/110004050204][http://ci.nii.ac.jp/els/110004050204.pdf?id=ART0006310293&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1411158572&cp=],PDF=P.5-6</ref>。
[[アルフレッド・マーシャル|マーシャル]]は彼の主著『経済学原理』のなかにおいてこの原理について言及しており、一物一価としての卸売価格と[[一物多価]]としての小売価格について「小売取引上では、人々は些細たる購入については余り頓着しない。紙一包を買うのに甲の店では2シリングで買えるものを乙の店で半クラウン払うこともある。しかし卸売価格の場合には全くこれとは異なる。甲製造家が紙束を5シリングで売っている場合には、その隣りの乙製造家が6シリングで売ることはできない。紙の取引を営業とする者は、紙の最低価格をほぼ精確に熟知して、それ以上は払わないからである」<ref>「経済学史上における卸売価格・小売価格形成の理論 : J・S・ミル、ケアンズ、シィジウィック、マーシャルの所説をめぐって」村田昭治(三田商学研究2 1959-04-25)[http://ci.nii.ac.jp/naid/110004050204][http://ci.nii.ac.jp/els/110004050204.pdf?id=ART0006310293&type=pdf&lang=jp&host=cinii&order_no=&ppv_type=0&lang_sw=&no=1411158572&cp=],PDF=P.17-18(脚注3)</ref>。