削除された内容 追加された内容
Touge (会話 | 投稿記録)
11行目:
来歴に[[歴史]]の影響が残るものも多く、地元の[[名士]]や[[領主]]が郷土料理の発展に強く関与している場合もある。これらは地域の[[文化]]や歴史と不可分である傾向すら見られ、[[民俗学]]的にも様々な研究が成されている。調理方法や食材には、周辺地域の関与がみられる場合もあるほか、その地域に居付いた者が伝えたものもあり、地域の歴史や文化を伝えるものともなっている。
 
多くの場合、郷土料理に挙がるものはある程度の広がりをもつ地域ごとに根強く支持、継承されてきた料理群で構成されているが、[[交通]]・[[輸送]]や[[通信]]([[放送]])が活発になった[[19世紀]]~[[20世紀]]以降は、次第に様々な地域の郷土料理が[[都市|都市部]]を中心に地方や他国の出身者が居付く・その他の地域の出身者が伝え広めるなどの形でや、更には「目新しい飲食店」として根付くなどの形で集められるようになり、また地域によって根付いている郷土料理に他の地方の郷土料理を取り入れるなど、地域に束縛されず様々な場所で様々に変化しながら楽しまれている様子も見られる。知名度を増した料理の一部は[[ファーストフード]]などに形を変えながら定着するといった現象も見られ、[[ピザ]]などが代表的(→[[ピザの歴史]])だが、例えば近年の日本でイギリスの[[フィッシュアンドチップス]]が[[コンビニエンスストア]]の[[軽食|スナックメニュー]]として登場したりなどしている。
 
郷土料理の発達に於いては、その地域でしか賞味できない食材というものが多々影響している。これは保存が利かない食材や、逆に寒冷地や乾燥地など保存性がいいことで多用される食材もあるなど、地域の気候風土で他の食材が得られない場合に発達する食文化である。保存手段の存在しなかった[[生鮮食品]](しかも[[賞味期限]]が短い)などはその地域で消費するしかないし、輸送の便が悪く他の食材では鮮度が著しく低下してしまうため、限られた食材を最大限に生かそうと地域で得られた食材と組み合わせ何とか食べられるよう創意工夫を凝らしたものも見られ、例えば[[ワニ料理]]<ref>ここでいう「ワニ」とは「[[サメ#食材としてのサメ|サメ]]」のことである(本来サメの呼び名のひとつであった「わに」が特定の地方で廃れずに残ったもの)。</ref>のように、食材の性質として保存性が優れていることから内陸地で利用が進んだ魚料理がある。