「蔵王観光ホテル火災」の版間の差分

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'''蔵王観光ホテル火災'''(ざおうかんこうホテルかさい)とは、[[1983年]][[2月21日]]に[[山形県]][[山形市]][[蔵王温泉]]2番地の蔵王観光ホテルで発生した[[火災]]。従業員5人、[[スキー]]客6人の合計11人が[[一酸化炭素]]中毒死した。隣接する柏屋旅館、海老屋旅館など7棟が[[全焼]]した。
 
== 概要 ==
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事故当日は96名が宿泊していたがこのうち新宿区の保母([[保育士]])の団体や、東京都職員労組の団体など11名が逃げ遅れて一酸化炭素中毒により死亡した。
 
消火活動は、豪雪と吹雪の中、密集する温泉街で逃げまどう他のホテルからの避難客や1m以上の積雪などに阻まれ、[[消防車]]の到着が遅れた。またホテルの場所が高台の傾斜地だった上、当日は氷点下10℃で道路が完全に凍結していたため足場が非常に悪かったことや消火用水の凍結などから消火活動も難航し、放水もままならないまま周囲の温泉宿にも延焼する事態となった。消火活動の際、消防士も凍結による転倒などで負傷者を出している。結果、火元の蔵王観光ホテル2棟、類焼した周辺旅館等5棟が全焼し、午前6時40分にようやく鎮火した。この時も悪天候で猛吹雪が止まなかったため、行方不明者の搜索や犠牲者の搬出作業が始まったのは翌々日になってからであった。このため温泉街のイメージが悪化し、一時的に観光客が減少する余波も生じた。
 
ホテルは現場検証後に完全に撤去され跡地はしばらく更地であったが、[[2004年]]に蔵王プラザホテルが建てられた。また、ホテルの社員寮に事故の慰霊碑が建てられている。
 
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