「宇治大納言物語」の版間の差分

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{{出典の明記|date=2013年3月}}
'''宇治大納言物語'''(うじだいなごんものがたり)は[[平安時代]]の説話集。成立年不明。編者は[[宇治拾遺物語]]序によれば[[源隆国]]とされる。[[今昔物語集]]』『[[古本説話集]]のもとになった説話集であると推定されるが、散逸して今に伝わらない。
 
==名称==
名称は様々で、『[[中外抄]]』には「大納言物語」、七巻本『[[宝物集]]』には「宇治大納言隆国ノ物語」、『[[古今著聞集]]』序には「宇県亜相物語」とある。「宇県」は宇治をさし、「亜相」は大納言の唐語であるため、この名はそのまま「宇治大納言物語」を指すと考えられる。
 
==内容==
散逸したため、内容の詳細は不明である。[[『宇治拾遺物語』]]序文によれば、インド(天竺)、中国(震旦)、日本の三国にわたる様々な種類の説話を含み、十四帖(十五帖とも)から成るものであったという。
一方、『七大寺巡礼私記』『中外抄』『異本紫明抄』『真言伝』など諸書に見える、注記や逸文によると、その説話は仏教・世俗の両方にわたり、仏教因果的応報譚・霊験譚・奇瑞譚・効験譚や、世俗和歌説話などの存在したことが知られる。また種々の根拠から、単一説話の集成による雑纂形式ではなかったかとも推測される。
 
==影響==
「宇治大納言物語」という名称は、後世、説話集の汎称としてもちいられるほどで、後世説話文学への影響は多大なものがある。『今昔物語集』『古本説話集』『宇治拾遺物語』などの、平安初期から鎌倉末期にかけて成立した一連の説話集の有力な母胎となったと考えられる。
 
==参考文献==
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[[Category:日本の説話集]]
[[Category:平安時代の文学]]