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バスク=ナバーラ鉄道の記述など
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'''アラバ県'''([[バスク語]]:'''{{lang|eu|Arabako Probintzia}}''', {{IPA-eu|aˈɾaba|IPA}}、[[スペイン語|カスティーリャ語]]:Provincia de Álava, {{IPA-es|ˈalaβa|IPA}})は、[[スペイン]]・[[バスク自治州]]にある[[スペインの県|県]]。県都は[[ビトリア=ガステイス]]であり、ビトリア=ガステイスはバスク自治州の事実上の州都でもある<ref>バスク自治州は明確な州都を定めていないが、ビトリア=ガステイスにはバスク自治州議会やバスク自治州政府などが置かれている。</ref>。
 
バスク自治州にある3県のひとつで、[[フランス領バスク]]を含めた歴史的な[[バスク国 (歴史的な領域)|バスク地方]]の7県のうちのひとつ。[[スペイン語|カスティーリャ語]]と[[バスク語]]を公用語とし、公式表記は二言語をスラッシュ記号で併記した'''Araba/Álava'''<ref>[http://www.boe.es/boe/dias/2011/07/06/pdfs/BOE-A-2011-11606.pdf Ley 19/2011, de 5 de julio, por la que pasan a denominarse oficialmente "Araba/Álava", "Gipuzkoa" y "Bizkaia" las demarcaciones provinciales llamadas anteriormente "Álava", "Guipúzcoa" y "Vizcaya"]</ref>。
 
== 語源 ==
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北は[[ギプスコア県]]や[[ビスカヤ県]]と、西は[[カスティーリャ・イ・レオン州]]・[[ブルゴス県]]と、南は[[ラ・リオハ州]]と、東は[[ナバーラ州]]と県境を接している。アラバ県内には[[ブルゴス県]]の[[飛び地]]である{{仮リンク|トレビーニョ|en|Treviño enclave}}があり、バスク自治州の[[バスク国民党|バスク民族主義党]]はトレビーニョのバスク自治州への編入を望んでいるが、ブルゴス県議会はトレビーニョの飛び地としての保持を望んでいる。
 
アラバ県は内陸部にあり、地域によってとても落差の激しい気候が特徴である。北部は[[大西洋]]に近いことから湿度が高く、南部の[[エブロ川]]流域は乾燥して暖かい。地形や風景などの特徴によってアラバ県は5つの地域に区分される。ビスカヤ県との境界にある北部の{{仮リンク|ゴルベア山地|en|Gorbea}}は標高1,200m-1,400mの[[石灰岩]]の山地であり、中腹には緑色の草地が広がる。[[ラ・リオハ州]]の[[ログローニョ]]に近い南東部には標高が低く乾燥した谷があり、人口はまばらである。中央部の[[ビトリア=ガステイス]]や[[サルバティエーラ/アグライン]]を中心とする盆地では穀物が生産され、標高1,000m程度の山地によってブルゴス県の[[飛び地]]{{仮リンク|トレビーニョ|en|Treviño enclave}}と隔てられている。[[ナバーラ州]]や[[ギプスコア県]]に近い東部には標高1,200m-1,500mのウルキージャ山地やウルバサ山地があり、森林が広がっている。ゴルベア山地・ウルキージャ山地・ウルバサ山地などはいずれも[[カンタブリア山脈#東部|バスク山脈]]の一部分であり、バスク山脈はスペイン北部を東西に伸びる[[カンタブリア山脈]]の一部分である。ラ・リオハ州の[[ミランダ・デ・エブロ]]に近い南西部はアラベーゼ・リオハと呼ばれ、[[エブロ川]]左岸地域はラ・リオハ州同様にブドウ生産が盛んである。北西部の[[ネルビオン川]]河岸には[[アムリオ]]や[[ラウディオ/ョディオ]]などの町があり、これらの町はネルビオン川下流にある[[ビスカヤ県]]・[[ビルバオ]]と深く結び付いている。
 
概してアラバ県を流れる川はエブロ川に合流して東に流れ、ログローニョやアラゴン州・[[サラゴサ]]を通ってやがて[[地中海]]に至る。ビトリア=ガステイスなど中央部の盆地を流れる{{仮リンク|サドーラ川|en|Zadorra River}}、AP-68号線やレンフェの鉄道路線に沿って西部を縦断するバジャス川がアラバ県の二大河川であり、両河川はログローニョ付近でエブロ川に合流している。ビトリア=ガステイスの北約10kmの距離にはサドーラ貯水池があり、貯水池の水はビトリア=ガステイスだけでなくビルバオなどバスク自治州の他の自治体にも供給されている。ビスカヤ県やギプスコア県の河川はアラバ県の河川とは異なり大西洋に注ぐが、アラバ県北東部の谷には地中海と大西洋の分水界があり、ラウディオ/ョディオやアムリオを流れる川はネルビオン川を通って大西洋に注いでいる。
 
== 地域区分 ==
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! [[スペインのコマルカ|郡]] !! 2012年<br />人口(人) !! 面積<br />(km<sup>2</sup>) !! 中心となる自治体
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| [[クアドリージャ・デ・アニャーナ|アニャーナ]] || 8,855 || 698.72 || [[ラウディオ/ョディオ]]、[[アムリオ]]
|-
| [[クアドリージャ・デ・アジャラ|アジャラ]] || 34,548 || 328.12 || [[イルーニャ・デ・オカ]]
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| [[クアドリージャ・デ・サルバティエーラ|サルバティエーラ]] || 12,523 || 396.99 || [[サルバティエーラ/アグライン]]
|-
| [[ビトリア=ガステイス|ビトリア]] || 241,386 || 276.81 || [[ビトリア=ガステイス]]
|-
| [[クアドリージャ・デ・スージャ|スージャ]] || 9,794 || 461.58 || [[スージャ]]
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| 1 || 242,223 || [[ビトリア=ガステイス]] || [[ビトリア=ガステイス]]
|-
| 2 || 18,498 || [[ラウディオ/ョディオ]] || [[クアドリージャ・デ・アニャーナ|アニャーナ]]
|-
| 3 || 10,114 || [[アムリオ]] || [[クアドリージャ・デ・アニャーナ|アニャーナ]]
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| 6 || 3,072 || [[イルーニャ・デ・オカ]] || [[クアドリージャ・デ・アジャラ|アジャラ]]
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| 7 || 2,918 || [[アジャラ/アイアラ]] || [[クアドリージャ・デ・アジャラ|アジャラ]]
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| 8 || 2,869 || [[アレグリア・デ・アラバ]] || [[クアドリージャ・デ・サルバティエーラ|サルバティエーラ]]
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== 産業 ==
1950年には農業と農場経営がアラバ県の景観を形成していたが、1960年代から1970年代には中央部の盆地で工業が成長して労働力が徐々に工業にシフトし、ビトリア=ガステイス(ガマーラ地区・ベトーニョ地区・アリ・ゴベオ地区)、[[サルバティエーラ/アグスティン]]、[[アライア]]には工業団地が形成された。2000年時点では農業従事者は2%に過ぎず、32%が製造業に、60%が第三次産業に従事している<ref name="alava"/>。大西洋岸ではかなり早い段階で鉄鋼業が発展し、ビスカヤ県[[ビルバオ]]の経済の原動力となった。ビルバオの衛星都市である[[ラウディオ/ョディオ]]や[[アムリオ]]にはかなりの人口が流入し、人口の点でいえばラウディオ/ョディオはアラバ県第2の自治体に、アムリオはアラバ県第3の自治体となった。
 
== 政治 ==
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== 交通 ==
アラバ県には[[レンフェ]](スペイン国鉄)の2路線が走っている。[[ラ・リオハ州]]・[[ミランダ・デ・エブロ]]と[[ビスカヤ県]]・[[ビルバオ]]を結ぶ路線がアラバ県西部を縦断しており、沿線には[[オルドゥニャ]]、[[アムリオ]]、[[ラウディオ/ョディオ]]などの自治体がある。ミランダ・デ・エブロと[[ナバーラ州]]・[[パンプローナ]]を結ぶ路線がアラバ県中央部を横断しており、沿線には[[イルーニャ・デ・オカ]]、[[ビトリア=ガステイス]]、[[アレグリア・デ・アラバ]]、[[サルバティエーラ/アグライン]]などの自治体がある。かつては[[ギプスコア県]]・[[アラサーテ|アラサーテ/モンドラゴン]]と[[ナバーラ州]]・[[エステーリャ]]を結ぶ狭軌路線のバスク=ナバーラ鉄道<small>([[:es:Ferrocarril Vasco-Navarro|スペイン語版]])</small>がアラバ県を通っていたが、1967年に廃線となった。

ビトリア=ガステイスの北西には[[ビトリア空港]]があり、バスク自治州の3空港でもっとも長い滑走路を持つが、旅客便は少なく貨物便が中心である。2014年10月にはバスク自治州から初めて大西洋を超えるニューヨークへの旅客便が設定された。
 
== 脚注 ==