「スカラー場の理論」の版間の差分

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Enyokoyama (会話 | 投稿記録)
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[[理論物理学]]において、'''スカラー場の理論'''(スカラーばのりろん、scalar field theory)とは、'''[[スカラー場]]'''を[[場の古典論|古典的]]、あるいは[[場の量子論|量子的]]に記述する理論である。[[ローレンツ変換]]のもとで不変な[[場]]をスカラー場と呼ぶ。[[量子化 (物理学)|量子化]]されたスカラー場は[[スピン角運動量|スピン]]0の[[ボース粒子]]に対応しており、これらの粒子を'''スカラー粒子'''と呼ぶ。また、この場は[[クライン-ゴルドン方程式]]に従うことから、'''クライン-ゴルドン場'''、'''クライン-ゴルドン粒子'''とも呼ばれる。
 
現在のところ、自然界で観測されうるスカラー場の唯一の例は、未発見の[[ヒッグス粒子]]である。[[π中間子]]などの[[中間子]]の中にもスピン0のボース粒子があるが、これらを場として扱う場合、厳密にはスカラー場としてではなく、[[パリティ対称性の破れ|パリティ変換]]のもとで不変でない'''擬スカラー場'''として扱う。スカラー場は数学的な扱いが比較的単純なため、場の理論でしばしば最初に導入される例となる。