「ベイジアンネットワーク」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
Ertyupoi (会話 | 投稿記録)
編集の要約なし
1行目:
'''ベイジアンネットワーク'''({{lang-en-short|Bayesian network}})は、因果関係を[[確率]]により記述するグラフィカルモデルの1つで、複雑な因果関係の推論を[[有向非巡回グラフ]]構造により表すとともに、個々の変数の関係を条件つき確率で表す確率推論のモデルである。ネットワークとは重み付けグラフのこと
 
[[ジューディア・パール]]が[[1985年]]に命名した<ref>{{Cite journal
[[人工知能]]の分野では、ベイジアンネットワークを確率推論アルゴリズムとして[[1980年]]頃から研究が進められ、既に長い研究と実用化の歴史がある。
|first=Judea
|last=Pearl
|title=Bayesian Networks: a Model of Self-Activated Memory for Evidential Reasoning
|journal=Proceedings, Cognitive Science Society
|year=1985
|month=Auguest
|pages=329-334
|url=http://ftp.cs.ucla.edu/pub/stat_ser/r43-1985.pdf
}}</ref>。ジューディア・パールはこの研究の功績により[[チューリング賞]]を受賞した。
[[人工知能]]の分野では、ベイジアンネットワークを確率推論アルゴリズムとして[[1980年]]頃から研究が進められ、既に長い研究と実用化の歴史がある。
 
== 特徴 ==
因果的な特徴を有向グラフ(矢印を用いたリンク)によるネットワーク(重み付けグラフ)として表し、その上で確率推論を行うことで、複雑でかつ不確実な事象の起こりやすさやその可能性を予測することができる。これまで蓄積された情報をもとに、起こりうる確率をそれぞれの場合について求め、それらを起こる経路に従って計算することで、複雑な経路を伴った因果関係の発生確率を定量的に表すことが可能となる。ベイジアンネットワークでは、経路については、主に循環するような経路は扱わず、非循環[[有向非巡回グラフ<ref>{{lang-en-short|directed acyclic graph}}</ref>]]のみを扱うことができる。
 
有向グラフを用いずに[[無向グラフ]]で表現する方法は、{{仮リンク|マルコフ・ランダム・フィールド|en|Markov random field|label=マルコフネットワーク}}<ref>{{lang-en-short|Markov network}}</ref>と呼ばれる。
17 ⟶ 27行目:
== 応用例 ==
医者の診断<ref>シュピーゲルハルター他、1989年</ref>、イメージ認識<ref>Booker、Hota、1986年</ref>、言語認識<ref>Charniak、Goldman、1989年</ref>、選択アルゴリズム<ref>ハンソン、マイヤー、1989年</ref>など、1980年代から各種の応用例が報告されている。
 
== 関連書籍 ==
* {{Cite book ja-jp
|author = ジューディア・パール
|year = 2009
|title = 統計的因果推論 -モデル・推論・推測
|publisher = 共立出版
|isbn= 978-4320018778
}}
 
==脚注==
{{reflist}}
<references />
 
==関連項目==