「ブルガダ症候群」の版間の差分

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== 原因 ==
心筋細胞の[[細胞膜]]上にあるナトリウム・チャンネルのαサブユニットをコードしている[[遺伝子]]の変異に原因がある例が認められる。問題の遺伝子SCN5Aは第3[[染色体]]の短腕 (3p21) 上に位置する。遺伝子の変異により右室心外膜における[[活動電位]]時間が著明に短縮し、貫壁性の再分極状態のばらつきが大きくなるため、心室細動を起こしやすくなると考えられている。変異したナトリウム・イオンチャンネルがアンキリン-Gと結合できないため、心臓活動電位が変化すると考えられている。アンキリン-Gは、細胞骨格とイオンチャンネルの相互作用を調停する膜骨格[[タンパク質]]である。なお、遺伝子の変異は、常染色体優性で遺伝する。しかし、遺伝子異常は検索されても20%程度のみにしか認められず、すべての症例がSCN5Aの異常で説明されるわけではない<ref>[http://dx.doi.org/10.11281/shinzo1969.35.6_459 堀江 稔:研究会 第37回理論心電図研究会 テーマ : 心筋のCaハンドリング Brugada症候群とナトリウム・チャネル遺伝子異常] 心臓 Vol.35 (2003) No.6 p.459-464</ref>。
== 検査 ==
 
=== 心電図 ===
[[Image:Brugada EKG Schema.jpg|right|200px|thumb|ブルガダ症候群に見られる心電図の波形 A:健康な心臓 B:ブルガダ症候群 V2ではST上昇(赤矢印)がはっきり現れている]]
心電図で、典型的には[[右脚ブロック]]様波形(V1,2のrSR’パターン)とV1~V3にかけてのcoved型、またはsaddleback型のST上昇を来す。
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: 高位肋間心電図、トレッドミル運動負荷心電図は coved型波形を顕在化するために有用である。
=== ピルシカイニド負荷 ===
[[ピルシカイニド]]などのNaチャネル遮断薬負荷はcoved型波形を顕在化させるのに有用である。この時高位肋間心電図の記録も薦められる。ただし心室細動を起こすことがあるため、注意を要する。
 
== 治療 ==