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しまあじ (会話 | 投稿記録)
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日本では、[[国]]や[[地方公共団体]]等の[[政府]]の予算については、[[憲法]]・[[法律]]([[財政法]]等)で定められている。[[単式簿記]]方式になってしまっており、PDCAサイクルの「D 実行」「C チェック」「A 改善」がきちんと行えなえないずさんな状態が放置されている。<ref>[[石原慎太郎]] 前都知事などが、この問題を繰り返し繰り返し指摘している。そして東京都からまずやり方を変え、その後に日本政府にも変えてもらおうと努力した。</ref>
 
 
=== 予算原則 ===
== 行政 ==
[[財政民主主義]]に基いた理想的な予算制度を実現するための[[原則]]。
 
=== 予算原則の組み立て方 ===
様々な方法がある。
 
まず理解しておくべきだが、行政のしくみというのは「議決機関」と「執行機関」に大別することができる。議決機関としての議会と、執行機関である 首長および各役所に大別することができるのである。例えば国家であれば、一方で議決機関である国の議会([[国会]])があり、執行機関である大統領府や大統領が指揮下に置く各省庁がある、ということなのである。例えば、[[地方政府]](地方公共団体)であれば、議決機関は[[地方議会]]で、執行機関は知事など および 地方のさまざまな役所である。
 
議決機関と執行機関とは対等の地位にあり、互いの行動を評価・監視(チェック)する関係にある(これを「チェック・アンド・バランスの関係」と言う)。
 
人類社会が近代化する以前は、誰かが権力を握ると(いわゆる「王」などになると)往々にして権力者や王はやりたい放題のことをして、権力者の都合ばかりで人々を操り、権力者個人の欲を満たすためだけに人々の資源を使ってしまったり、権力者が民を弾圧して殺してしまうなど、悲惨なことがしばしば起きた。その結果、ひとりの人間に権力を集中させるのではなく、特定の人の都合ばかりで政治が行われないよう、多くの人が意思決定に参加できるしくみを長い長い年月をかけて模索してきた。そのひとつの解決策が民主主義であり、また[[議会制]]である。民の代理の役を果たす多数の人を選び、その人々の合議によってものごとを決定してゆく、というシステムである。ただし、ものごとは会議をして議決しただけでは実現しない。議決しただけでは、いわゆる「絵に描いた餅」である。だれかが議決されたことを、より具体的な段取り(行動計画・工程表・人員配分計画など)にし、大量の人々(職員)を動員して、身体を動かして実行しなければ、現実化しない。予算に書かれたことを現実化する諸作業を「予算の執行」と言う。予算を執行する役割を与えられている機関(=組織。人の集まり)が「執行機関」である。
 
もし、執行機関が執行機関の都合だけで何でも決めて実行できて、誰も監視したりストップをかけたりできないようでは、結局、近代化以前の、「王」が横暴なことを繰り返す社会と本質的に変わらないということになってしまい、権力者が暴走する世の中になってしまう。議会の側が決定し執行機関を監視する、執行機関の側は(大枠は決定できず、議会の側が決めたことを実行する任務・義務があり)具体的な「事務」(実行作業)を行う、ということでバランスをとっている、権力が一方に集中しないようにしているのである。
 
もしも執行機関が、自分で予算の大枠を決めて、さらにその実行までしたら、権力が集中してしまい、だれもその暴走を止めることができない状態になる。議会が予算(財政)という形で大枠を決定することによって権力が分散され、民主主義を支えているわけである。こうした方式を、国民(あるいは国民の代理人である議員が)が財政を決定することで民主主義を実現するという方式を「財政民主主義」と言う。
 
ただし財政民主主義を実現するためには、次のような[[原則]]を守るべきだとされている。
 
* 公開性の原則
: 予算の内容は全ての国民・住民に公開されなければならない。(主権者である民に予算が隠ぺいされるようなことがあり、民が知ることができなければ、もはや民主主義ではない、ということ。)
* 明瞭性の原則
: 予算の内容は明瞭でなければならないという原則。
* 事前議決・事前承認の原則
: あらかじめ中央政府や地方政府の議会で議決を受けた予算しか執行してはならない、という原則。(主権者(主人)はあくまで民であり、意志決定するのは民(あるいは民の代理人)であり、民の意志でないことを勝手に行ってはいけない、ということ)
: 予算の執行は、国会・地方公共団体の議会で事前に議決を受けることを要するという原則。
* 限定性の原則
: 予算の執行は一定の期間において議決された予算の範囲内で執行しなければならない。
* 単一の原則
: 全ての収入・支出は1つの予算に計上され、特定の収入と特定の支出との間に特別の関係を作ってはならないという原則。
* 完全性の原則
: 予算には全ての収入と支出を計上するという原則。
* 厳密性の原則
: 予算の内容は可能な限り厳密に作成される必要があるという原則。
 
 
== 予算過程 ==
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「財政民主主義」とは別の次元では、
他にも、様々な「原則」を提案する人がいる。
あまり民主主義とは関係のないことも多い。
かえって行政の運営では災いを招くことを「原則」として挙げてしまう人もいる。
 
* {{要出典範囲|限定性の原則|date=2015年1月}}
: 予算の執行は一定の期間において議決された予算の範囲内で執行しなければならない。
* 単一の原則|date=2015年1月}}
: 全ての収入・支出は1つの予算に計上され、特定の収入と特定の支出との間に特別の関係を作ってはならないという原則。(ガソリン税と道路建設予算などは紐付けされている。これをやったからと言って「財政民主主義」が崩壊するわけではない。)
* {{要出典範囲|完全性の原則|date=2015年1月}}
: 予算には全ての収入と支出を計上するという原則。(施設収入などがあまりに変動する場合は、「予測」という形では提示しても、かならずしもかっちりとした「予算」の形では作らない場合もある。)
* {{要出典範囲|厳密性の原則||date=2015年1月}}
: 予算の内容は、可能な限りで、厳密に作成されるのが望ましいとする原則。(これに関しては、さまざまな見解がある。反対に、領域ごとに性質は異なり、厳密に作成したほうがよい領域と、ある程度の柔軟性を残すほうがよい領域もある、とされることもある。そうでないと業務が全く硬直化してしまい、少し例外的な事態が生じただけでも組織が機能停止してしまう場合がある、予算の不正流用が行われて急場を乗り切る、ということが常態化してしまう、かえって悪影響が大きいという指摘はしばしばされている。)
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=== 予算の編成 ===
*事業別予算制度