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==分析==
[[File:Azeri 7.jpg|thumbnail|バクーのムガム演奏家達。左からター、ダフ、カマンチャ]]
一部の混乱はムガムという言葉が2つの異なるが関係する意味を持つ事から起きる。アゼルバイジャンの有名な作曲家のカラ・カラーエフは次のように説明している。「ムガムという表現はアゼルバイジャンの民謡で2つの意味で用いられる。1つは[[ロシア語]]で音程や旋法や音階を意味する「ラドゥ」である。アゼルバイジャンの歌や踊りや他の民謡の分析は、常にこれらの内1つが用いられているという前提で行われて来た。もう1つの意味は個々の複数の動きを持つ形式である。この様式は組曲と狂詩曲、交響曲の要素を自然に結合し、独自の構造規則を持っている。特に「狂詩曲的ムガム組曲」は「ムガム旋法」とその旋法に必要な全ての要素から成り立っている。」(Sovetskaya Muzyka 1949:3)アゼルバイジャンの音楽学校は20世紀を通して素晴らしい卒業生を輩出して来た。彼らの中で、レナ・マメドヴァがムガムの哲学的内容を研究し、アゼルバイジャンの「創造的思考方式」と結論付けた。<ref>Rena Mamedova, ''Rol' maye''. Baku: Akademiia Nauk Azerbaijana, 1985.</ref>エルハン・ババイェフはムガム演奏の律動面について多く書いた。<ref>Elkhan Babayev, ''Ritmika Azerbaijdzhanskogo dastgah''. Baku: Ishig, 1990.</ref>アゼルバイジャンの学者達はハジベヨフのムガム分析を拡張した。<ref>Ramiz Zohrabov, ''Teoreticheskie problemy Azerbaidzhanskogo mughama''. Baku: Shur, 1992; Shakhla Mammadova, Tematizmn mugham. Baku: Shur, 1997.</ref>ムガムは西洋音楽の概念からは理解しにくい作曲・演奏の特徴を持っている。例えば、ムガムの作曲は本質的に即興的である。同時に決まった規則に従う。更に、狂詩曲的ムガム組曲の場合即興の概念は正確ではない。何故なら、演奏家の芸術的想像力はそれぞれの旋法で決まる厳しい基礎と原則に基づくからだ。それ故にムガムの演奏は無定形で自発的で衝動的な即興ではない。即興の概念に敬意を表して、ムガムはよくジャズとの関係が注目されるが、正確な共通点は少ない。ムガムは広い解釈の余地を持つが、異なるムガムには異なる即興がある事を見落とす為にジャズとの共通性が単純化され過ぎている。一部のムガムの演奏は何時間にも及ぶ。不慣れな聞き手にはどこが即興でどこが楽譜通りなのか
==派生物とその結果==
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