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{{otheruses|SFドラマに登場する架空の兵器|フェイズシフターとも呼ばれる音響機器|フェイザー (音響機器)}}
{{特筆性|date=2012年8月}}
'''フェイザー'''(Phaserフェーザーとも呼ばれる)とはアメリカの[[サイエンス・フィクション|SF]]ドラマ『[[スタートレック]]』シリーズに登場する[[架空の兵器]]。
 
== 概要==
「位相変換型エネルギー兵器」の総称。「Phaser」は「位相エネルギー整流作用」('''''PHAS'''ed '''E'''nergy '''R'''ectification'')の略称とされている。
 
ノベライズの「[[宇宙大作戦]]」シリーズの初期中期にかけては、「'''位相光線砲'''」「'''位相光線銃'''」と訳されていた。中期後期にかけては「位相光線砲」の表記に「'''フェイザー'''」の振り仮名が、現在のスタートレック作品では「'''フェイザー砲'''」と訳されている。
 
== 原理 ==
[[ブラディオン|タージオン]]や[[グルーオン]]といった原子間核力を伝達する素粒子の一種のナディオンという架空の素粒子を制御することによって起こるRNE('''R'''apid '''N'''adion '''E'''ffect)という反応によるものであり、対象物を原子未満のレベルに破壊する。
 
[[惑星連邦]]のフェイザーは、規模により個人携帯用のタイプ1~31〜3、艦載用のタイプ4~124〜12が存在する。艦載用のものにはタレット型(船体表面に設置された球状の可動砲台)・アレイ型(船体表面に設置されたスリットで発射角度はかなり広く同時に様々な方向へ撃てる)・キャノン型(高出力だが特定の一方向にのみ発射可能)がある。
 
個人携帯用は、ビームタイプの調整が可能で、大きく分けて「麻痺」「加熱」「破壊」の3種類で使用できる。『[[スタートレックVI 未知の世界]]』ではクリンゴン艦に乗り込んだゴルコン首相の暗殺犯が「'''火炎型フェイザー銃'''」とう惑星連邦では使用が禁止されているフェイザーで[[ゴルコン]]総裁を射殺している。しかしこの火炎型フェイザー銃の詳細は不明である。
 
== 破壊力==
携帯用フェイザー銃(''ハンドフェイザー'')ですら、最大出力で照射すればビルや巨大な岩石を吹き飛ばすほどの破壊力を持ち、[[ギャラクシー級]]の宇宙艦に搭載されるようなタイプ10以上のフェイザー砲にいたっては一撃で惑星表面の広範囲を焼き払うことができ、ビームを収束させれば惑星の地殻をいとも簡単に撃ち抜くことが可能であるという。なおバンク1基当たりの出力は、[[ギャラクシー級]]のタイプ10で5.1メガワット、[[ソヴェリン級 (スタートレック)|ソヴェリン級]]のタイプ12で7.2メガワットとなっている。
 
破壊力は大きくとも[[シールド (サイエンス・フィクション)|防御シールド]]で防がれやすい。このため戦闘ではまず連射の利くフェイザーを使用しシールドを弱らせる。フェイザーは通過できなくとも、何かの物体が防御シールドを通過できるまでに弱ったところで[[光子魚雷]]を発射するのが一般的である。なお、この際の魚雷は1発ではなく3発ほど同時発射していることが多い。
 
しかし、肝心の劇中描写は単なるか細いビームでしかなく地味である。その上、艦隊の誓いによって発砲はきびしく制限されており、また使用しても敵の防御スクリーンや異星の未知の生命・オーバーテクノロジー相手には効かないことも多い。携行用フェイザーも、[[スタンガン|麻痺]]に設定することが多い上に、破壊モードに設定しても標準出力でのエフェクトは実弾式の拳銃程度で、また先手を取られてあっさり取り上げられることも多い。
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; 『[[宇宙大作戦]]』のエピソード「小惑星衝突コース接近」(小説『宇宙大作戦 小惑星回避作戦』に収録の「小惑星回避作戦」)
: 有人惑星に接近する、地球の月ほどの大きさの小惑星を破壊するため、[[スポック]]副長指揮の下、フェイザー砲を最大出力で小惑星の弱点めがけ、しかも[[ワープ]]機関が焼損するまで延々と砲撃したが、結局目に見えるほどの損害は与えられなかった。
: (参考:フェイザー攻撃前に、エンタープライズの防御シールドと小惑星を接触させ、小惑星の軌道を変える方法がとられたが、出力不足により失敗している。)
 
; 「[[スタートレック (映画)|スタートレック]]」(Star Trek The Motion Picture、小説『宇宙大作戦 スター・トレック』)
: ワープエンジンの不安定が原因で[[ワームホール]]に落ち込む事故に遭遇し、隕石(小説ではこの隕石は「山ほどの大きさのある…」と記述されている)と衝突しそうになった際に、カーク艦長は即座にフェイザー発射を命じたが、直後にデッカー副長が「待て!命令を変更する!!」と、命令を変更し、光子魚雷を発射させて隕石を破壊した事例があるが、これはフェイザーが威力不足だったわけではなく、改装されたエンタープライズのフェイザー砲は威力を高めるためにエンジン回路を使用する方式に改良されており、ワープ機関が不調の際はフェイザー砲が停止してしまうためである。カーク艦長は改修の内容を完全に把握しておらず、艦長復帰直後だったこともあってこのことを知らなかった。結局、隕石は光子魚雷によって破壊されたが、歴戦のカーク艦長が真っ先にフェイザー使用を下命していることから、フェイザーもこの程度の隕石を破壊できる威力はあるものと推定される。
 
; 『[[スタートレック:ディープ・スペース・ナイン]]』
: [[ディファイアント級]]航宙艦には、ワープ機関のすぐ前方に戦闘機の機関砲のように固定された、パルスフェイザー砲も搭載されている。これは連続ビームではなくカメラのストロボのように小刻みに発射するビームであり効率良く密度が高い上にワープ機関に流れるエネルギーを流用する仕組みになっており、破壊力はきわめて大きい。
 
==フェイズ砲==
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== 関連項目 ==
*[[ディスラプター]]
*[[ふしぎの海のナディア]] - 素粒子'''ナディオン'''の名称はこの作品名に由来。
:*[[自由電子レーザー]] - 軟X線、紫外域、可視光線、遠赤外域まで幅広い波長の光を取り出すことができ、兵器として実用化を目指す研究も行われている。
:素粒子'''ナディオン'''の名称は上記作品名に由来。
*[[自由電子レーザー]]
:軟X線、紫外域、可視光線、遠赤外域まで幅広い波長の光を取り出すことができ、兵器として実用化を目指す研究も行われている。
 
== 外部リンク ==
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{{スタートレック}}
{{DEFAULTSORTデフォルトソート:ふえいさあ}}
[[Category:スタートレックのテクノロジー]]
[[Category:架空の武器・兵器]]