「クスクス」の版間の差分

削除された内容 追加された内容
RJANKA (会話 | 投稿記録)
74行目:
 
== 歴史 ==
ベルベル人のクスクス料理の原型は、[[スメン]](سمن)という熟成した[[澄ましバター]]だけをかけ、[[乳]]と一緒に食べる簡素な料理だったとされる。[[13世紀]]半ば[[アイユーブ朝]]時代末期の著者不詳であるが『[[友人との絆]]』(al-Wuṣla ilā al-ḥabīb)というアラビア語の料理書に「クスクス」の名前とその調理法が出ており、同じ時期の[[ムワッヒド朝]]の同じく著者不詳の料理書『[[マグリブとアンダルスの料理書]]』や[[マリーン朝]]のトゥジービーが著した料理書『[[食卓の秀逸]]』(Faḍālat al-khiwān)にもクスクスの製法と調理法が載せられ、クスクスがマグリブ諸国固有のパスタとして紹介されている。
 
『食卓の秀逸』には粒状のパスタを三種類紹介している。クスクス(kuskus):蟻の頭の形、フィダーシュ(fidāsh):小麦の形、ムハンマス(muḥammas):胡椒の粒、これら三種がマグリブではフィダーシュと呼ばれている、と説明している。調理法も上述の二段重ねの鍋を用い下の鍋のタージーンの蒸気で上の鍋のクスクスを蒸す方法と、タージーンの汁をクスクスに直接かけて水分を吸収させる方法のふた通りが既にこれらの書物に書かれており、マグリブ地域で伝統的に最もよく食べられていたパスタであった。